表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔酔う  作者: さばみそ
3/7

知らない部屋

「え…と… ここ、私の…」

「おでん、ちょうど温まったところなんですよ。もう少し飲まれます? それとも、お茶にします?」

男の疑問を遮るように、優しい声と笑顔で誘い入れる女性。黒髪、ロングヘアー、大きめサイズのセーターとジーンズ。ちょっと小さなエプロンと、非常に私好みの格好であり、金に光る瞳に見つめられると、お酒の力も相まって拒否するなど不可能だった。

おでんの匂いがする。自分好みの味付けの香り。部屋から漏れでる温かい空気。男の前半身を温めて引き寄せる。のだが、それに反して後ろ半身が、背中がざわつき体温が奪われてゆく感覚。一歩一歩、ゆっくりと部屋へと進む度に熱が徐々に消えてゆく。様々な要素で思考がはっきりしないが、これだけは理解出来た。


ここはヤバい


動かぬ身体に鞭を入れるように「うわああぁぁっ!」

と絶叫する。一瞬、彼女の表情が変化し、同時に思考がはっきりし身体が自分の意思で動くようになった。そう思った。そして「ごめんなさい!」と叫んで一目散に部屋から出てエレベーターに乗り、マンションの外へと出たのだった。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ