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魔酔う  作者: さばみそ
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酔う

酔っぱらってマンションに帰る。別に大量に飲んだわけではない。お酒は好きだが弱いのだ。だが、このふわふわした感覚が心地よい。真っ赤な顔に冷たい風があたって気持ちいい。週末のこの一時がやめられない。独り身の男の唯一の楽しみだ。

問題があるとすれば、お酒に弱いためにエレベーターのボタンを押し間違えてしまい、上の階の主婦に怒られたり、下の階のお爺さんに怒鳴られたり、という事がままあるということだろう。自分の気持ちいい感じも失せてしまうし、他人に迷惑もかけてしまうので注意しなければならない。が、酔った頭ではうまくいかないのはわかりきったことだ。

そして、今日は仕事がうまくいって気分は最高。しかも上司の奢りなのだ。いつもより飲んで、当然いつもより深く酔っぱらってしまった。マンション前までは送っていただいたので助かったのだが…

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