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短編とかその他

秘密をうちあけられる人

作者: リィズ・ブランディシュカ



「誰にも言ってはいけないよ」

「誰にも言っちゃだめだからね」

「誰かに言ったら怒るよ」


 私はよく誰かから秘密を打ち明けられる。


 それらのほとんどは日常生活のちょっとした事だったり、

 ちょっとした失敗だったりの話だ。


 時々はサプライズ企画の事なんかも聞かされたりする。


 そういうのは、口が堅い人じゃないとだめだから、聞かせる人を選ぶから、打ち明けられる身としては誇らしい。


 でも、ほほえましい秘密ばかりが打ち明けられるわけじゃない。


 時には誰かを傷つけたり、貶めたりした話も聞かされてしまう。

 どんなに大人しい人でも、真面目な人でもなぜか皆私を前にすると、饒舌になってしまう。


 私は、そんなにも口が堅いように見えるのだろうか。

 そんなにも信用できるような人間に見えるのだろうか。

 重大事を打ち明けられるにふさわしい人間に見えるのだろうか。


 いや、きっとそうなのだろう。


 なぜなら私は、


「は~い、〇〇さん、今日もお薬の時間ですよ~、具合が悪いるいところはありませんか~。ん~、怪我なし、異変ナシ、普段通りっと。食事を持ってきますね~、何か訴えたい事があったら視線を動かしてかしてみてください。あ~、いつも通りなんですね。健康健康」


 喋ることができないのだから。



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