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4 スペシャルスペック その1

<登場人物>

古河 経→ケルト


佐野 卯月→ユシリズ


増岡 柳太郎→ユウビス


岡田 学人→ガクト


三ツ矢 弾→ダン


阿野部 慎→アマ



『汝よ、私の声が聞こえるか?』


 ん? 何だ? 俺は確か寝てしまって……夢なのか?

 俺の頭の中に誰かの声が入ってくる。


『先ほどの活躍見させてもらったわ。手に入れた力の使い方は分かるかしら? まぁ、今後に期待してるわよ。いつの日か私のところに来るまでは』


 謎の声の主がそう言うと、俺の頭の違和感がすっと消える。そしてそれと同時に別の声が入ってきた。


「……ルト……きろ……」


 あん?


「……ケルト……きろ……」


 何だよ……


「ケルト起きろ」


 俺は誰かに体を揺さぶられ、叩かれ、蹴られ……って蹴るなよ。


 俺は目を開けるとそこには綺麗な青をした空から降り注ぐ眩しい日差しがまず目に入る。何かが太陽の光を遮り日陰になり、見るとそれはユウビスの顔だった。どうやら俺を起こしてくれたみたいだ。


「んぅ……ユウビスおはよ」


「おすおす」


「起きれた起きれた♪ うぅ~~ん」


 俺は空に向かって体を伸ばし、体を起こさせた。


「お前はしっかり起きて偉いよ、ユシリズは全然起きねぇ……大学にいた時と全く変わらないよ、あいつも」


 そうユシリズは朝が弱すぎる系男子だ。大学生だった時も午前の講義の時間に普通に家で寝て、大学に来ない日があるサボり常習犯だったのだから。そんなユシリズを俺がしょうがなく起こしに行った。


「おいユシリズ起きろ、遅刻すんぞ」


 俺はユシリズの体を揺する。


「もう食べられない……スヤスヤ」


「起きろ」


 俺はユシリズの腹を殴った。


「ぐもぉ! ゲホッ」


 お、起きたみたいだな。


「グッモーニング♡」


「ゲホッゲホッ……可愛いから許す……訳ねぇだろ! 起こし方考えろ!」


「良い目覚めだね」


 俺はウィンクからの親指を立てる。


「中身がお前じゃないちゃんとした美少女ならな」


 ユシリズは中指を立てる。

 まぁとりあえず起きたので良しとしよう。

 辺りを見渡すと相変わらず森は木で生い茂っており、自分たちが今どこにいるのかわかったものではなかった。出口がもう近いのか遠いのか、それすらも容易に分からない。


 前日も沢山歩いたはずなのだがな。魔物みたいなやつも出てきてるし、そろそろ危険だ。早くこの森から出ないと。俺は全員の安否を確認する。ん? 1人足りない? ガクトがいない?


「なぁ? ガクトどこにいった?」


「あぁ、ガクトならトイレしたい言うて森の奥に行ったよ」


 ダンは俺らが進んできた道の逆方向を指さして言った。


「そうか、じゃあ少し待っていようか」


「下手に動くと迷子になりそうやしな」


 ガクトが戻って来る間にそれぞれこの場から移動する準備を始めた。ダンはそこら辺の森の様子を見ている。ユウビスとユシリズは池で洗顔をしている。アマはステータスの確認かな?


 あの目の動きは。じゃあも俺はステータスでも確認するか。そういえばみんなは能力とか持ったのだろうか?


「なあアマっち、今ステータス見てる?」


「あん? 見てんだけどさ、スキルも何もまだ無いんだけど、これって習得すると見れんの?」


「多分な」


 俺はアマの隣で自分のステータスを見た。スキル欄とスペル欄には昨日手に入れたものが記されていた。

 ステータスを眺めていると上の欄に新しく『スペシャルスペック』の欄が追加されていた。


 スペシャルスペックって何?


 そう思考すると同時にシステムが反応した。


<<スペシャルスペックとは生まれ持った才能などによって奇跡的に作られる強力な固有スキルが複数備わったスキルセットの名称です。人族であるかなしかを問わず、世界の約1%の生命体が所有しているとされているまた、スペシャルスペックは1人1つしか持つことはできない(ただし例外あり)>>




 え? 奇跡? 1%? 俺が?



 俺は信じられなかった。自分がそんな強いスキルを持っていたなんて驚きだ。でも、俺はまだ自分のスペシャルスペックの能力が何なのかは知らない。魔物も急に出てきたしな。俺のスペシャルスペックを確認してみよう。



<<ケルト様のステータスを解析中・・・・・・>>


<<解析未完了>>


<<解析率50%で情報を表示します>>


<<情報は以下の通りです>>

Name:ケルト

SEX;女


スペシャルスペック(SS):

創造者クリエイターLv.1】


スペシャルスペックステータス:

破壊性:∞ 支援性:∞

応用性:∞ 成長性:∞

自己防衛性:∞


初期スキル

 :【能力作成(アビリティクリエイト)

 基本スキル・特殊スキル・スペル・耐性を既存のものから独自のものまで能力の性能を問わず自由にランダムで作ることができる。

 ただし、生命を生み出したり、司ったりするスキル・魔法は禁忌のため生み出すことはできない。

(発動条件有り)


 :【???】

 :【???】

 :【???】


 基本ベーシックスキル:【風支配】


 魔法スペル:【完全回復】


 


 所持金:150G(ヘルハウンドの討伐報酬)



なんだこの性能!? 俺はまだ弱いのは当たり前だけどこのステータスはおかしい……



 これは能力を生み出す能力なのか?それってめちゃ強いのでは?しかも解析率50%ってまだほかにも能力があるってことか。


 でもイマイチよく分からないな、このスペシャルスペックの名前からどんな能力が使えるのか俺にはさっぱりだ。まあ、これからだな。気長に考えよう。

 アマはどうなのだろうか?能力はあったのだろうか?


「アマっちはスペシャルスペックっての持った?」


「スペシャルスペック? ああこれね。まだ見てなかったわ」


「え? 持ってるの?」


「いやなんか、名前決めたときに一緒に出てきてたの忘れてたわ」


 てことはみんな持ってる説が……いやいやそんなまさか、俺とアマだけかもしれないし。


「さて俺はどんな能力かな」


<<アマ様のステータスを解析中>>


<<解析未完了>>


<<解析率60%で情報を表示します>>

Name:アマ

SEX;男



スペシャルスペック:

雷術者(エレキニスト) Lv.2】


スペシャルスペックステータス:

破壊性:SSS 支援性:D

応用性:A 成長性:C

自己防衛性:SS

 

SSスキル

 :【電気支配】

  体内で電気を作り出し、放出・保持することができる。あらゆる電流を操る事ができる

 電気の威力は調節可能。

 電気の放出方法も指定可能。


 :【電気無効】

  自身に対する電気の影響を受けなくなる。


 :???

 :???






「ふぅ~ん」


「どうだったの?」


「ケルト、ちょっと離れてて」


 そう言うとアマは正面の木に向かって右手を伸ばす。

 するとアマの体はバチバチとはじけた音がして火花のように電流を帯びていた。


「ふん!!」


 アマが力の入った声を出すと手から急に光が輝くと共に大きな破裂音がした。


 それは一瞬の出来事だったが手から電撃が出ているのは分かった。



 俺はアマの目線の先を見ると生い茂っていた木々が一直線になくなった?いや、吹っ飛ばされて100メートル先まで綺麗に木々を消し炭にしたのだ。




「え……?」


 


2020/03/08 2:05 一部ステータスと表記を変更


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