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女体化転生から始まる異世界新(神)生活〜TSした元男子大学生、第二の人生はチート能力【創造者】を手にして神の元で働く傍らでいつの間にか『神』扱いされる〜  作者: 霞杏檎
0章 女体化転生編

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10 宿屋でのひととき

Q,ローハンド大陸って?

A,主人公たちが転生してきた世界の大陸。6つの地方と1つの島からなる。

 1地方ごとに力を持った『神』と呼ばれる存在が統治し、世界の均衡を保っている。

 この宿屋に宿泊を決めたその夜、俺たちがローテーションで風呂に入っている間のことだった。今ユシリズ、ユウビス、アマが風呂に入っている。順番を待っていた俺とガクトとダンとで、サラとたわいのない話で盛り上がっていた。


「サラは歳はいくつなん?」


「15だよ!もう少しで大人だよ♪」


「15?若いよ〜」


「若いって、ケルトちゃんは13歳くらいでしょ!もう!おじさんみたいだな〜」


 え?俺ってそんな若く見られてたのか! ちょっとうれしい。

 この容姿は意外と幼女体系だったのか。

 う~ん、うれしいような、微妙なような。


「えへへ……実はこう見えてサラと一緒で15歳だよ」


 て言う嘘をついてみたりして。隣を見るとダンとガクトが顔をそらし笑いをこらえている。


 やめろよ、俺だってこれ言うの恥ずかしいんだぞ。


「そうなのー!!同い年だったんだー!!!やったぁ♡」


 サラは私の後ろに回り抱きついてくる。


「あはは……」


 こんなにも女の子に抱きしめられるとは思わなかった。

 女の子から抱きつかれたことなんて、前の世界ではあり得ないことだったから動揺が隠せない。


「ところでサラ、少し堅い話になるんだが俺たちは別の世界から来ていて、この世界に来たのははじめてなんだ。この世界は何なんだ?」

 

ガクトは真面目な口調で話す。


「此処のことかな?私たちがいるのはローハンド大陸の中央にあるワンス地方ってところだよ」


 俺たちはそれを聞いてもピンと来なかった。理屈じゃないのは分かっている。質問はガクトに任せてもっと話を聞くことにした。


「ローハンド大陸はどんな大陸なんだ?」


「この大陸はね、6つの地方があってワンス地方、セカン地方、サーティ地方、フォース地方、フィフ地方、シィック地方に分かれているの。それで、このワンス地方は自然豊かで人間とエルフが共存して暮らしていて、比較的平和な場所ではあるの」


 その言葉を聞いて俺は真っ先に反応する。


「エルフもいるの!?」


「うん!とっても可愛い子がいっぱいいるよ!ケルトちゃんも可愛いからすぐ仲良くなれると思うよ♪」


 まさか、画面の向こうでしか眺めることができなかったあのエルフ様達を生で眺められる日も近いということなんだろう。

 俺はお姉さん系エルフに会うことを期待している。


「おいケルト、顔がおかしいぞ」


 俺は変な妄想で顔が変ににやついていたらしくガクトに注意されてしまった。


「ごめんなさい」


「もぉ!ケルトちゃんには私がついてるでしょ!!」


「もふぅ……」


 サラのハグって慣れると落ち着くなぁ……。

 そして俺になつきすぎだよ。


「まぁ続きを聞くけど、この地方には何か大きな町とかはないのか?」


「ここから北に向かうとこの地方の神様であるリベアムール様のいる人族国家モリカがあります。モリカはこのワンス地方で一番大きい国家であります」


「神様?」


「はい!ワンス地方の神様リベアムール様です!美しくて、民には優しく、賢く、気高く……この地方が平和で豊かに居られるのはリベアムール女神様のおかげなんですよ!」


「ちょっと待って、普通代表って言ったら王様とかじゃないのか?」


「私の生まれる前には王権制度だったのですが、あるとき王様よりも力を持った、並大抵の人間が使えるはずがない不思議な力を宿した者達が現れ、力を付けていったため、王権制度は滅び今ではその特殊な能力を持った者を人々は『神』と呼び、民は神に忠誠を尽くし、今に至るということです」


 特殊な力……まさか、その神の名を持つ奴らは俺たちみたいな能力を持っているってことなのか?だとしたらこの能力は世界を動かす力があるのかもしれない。でも、地方を支配できるということは俺たちよりも余程強いのだろう。


 どんな能力を持ってんだよ……。


「要するに、この世界の1番上の階級は神ってことなんだな、確か地方は6つあると言ったが……6体の神様がいるってことか?」


「その通りです!1つの地方に1人の神様がいます、ただ・・・」


 サラの顔が少し暗くなったように見えた。


「あなた方も遭遇したと聞きましたが、最近あまり見かけなかった魔物が姿を現すようになって人やエルフが襲われていると言う話を聞いています。今までこんなことなかったのにどうして魔物が突然活動を……」


「前まではなかったのか?」


「この地方の魔物は基本獰猛な魔物はいなかったはずですが、どこから来たのか強力な魔物も出現しているんです。国家の方では色々話し合いがなされてるらしいのですが……」


「ふむ……」


 少し空気が重くなり、その問題について考えていたときだった。


「第7の神の仕業よ」


 俺たちは振り返ると俺たちの風呂道具を持ってきてくれたエルマさんがそこにはいた。俺は口を開く。


「第7の神?」


「そうよ」


 エルマさんは荷物を置き、席に着いた。


「サラが言ったようにこの大陸には6人の神々が1つの地方を管理しているの、でも神は7人いた。その7人目の神はこのローハンド大陸から西の島を拠点として活動している」


「どうしてですか?」


「神は神でも2種類の存在があるの、人のために能力を使う『良神』、よからぬことに能力を使う『邪神』がいる。その7人目の神は『邪神』とされていたためこの大陸から追放された、そして今邪神が魔物を使ってこのローハンドの地に何かしらの影響を与えようとしているらしいの」


「そのローハンドの神様達はなんか対処とかせえへんのか?」


「考えてはいるみたいなんだけど、一体どうしてこのようなことをするのか理由が分からないからあまり動けないんだと思います」


 俺はエルマさんの話を聞いて、疑問に思ったことがあった。


「どうしてエルマさんがそんなことを詳しく知っているのですか?」

 俺が質問すると笑顔で返答してくれた。


「宿屋さんですから、お客さんと話す機会が多いんです~♪そこから仕入れてきたりしました♪」


 なるほど、さすがサービス業だけに都市からの情報収集を鮮やかに。

 2人から話を聞いてから時間が経ち、風呂場から3人が出てきた。


「はぁ~いい湯だった」


 ユシリズが頭から湯気を上げて洗面所から出てくる。

その後ろから2人も出てくる。


「エルマさんお風呂ありがとうございました!」


「ありがとうございます」


 ユウビスとアマが頭を下げる。


「良いのよ~♪喜んでいただけたみたいで良かったです♪さあ、2人とも入ってどうぞ」


「じゃあお言葉に甘えて」


「行ってくるで」


 あれ俺は?

 ああ、そうか俺はみんなとは入れないから最後か・・・。


「ごめんなさいね、ケルトちゃん」


「いいえ、大丈夫ですよ」


「みんな入り終わったら3人でお風呂入りましょ♪」


「はい!!……ん?」


 ちょっと待て!ちょっと待て!!ちょっと待って!!!

 エルマさん何を言ってるんだ!!

 いやいや、いくら何でもそれは!!!

 外見は女の子かもしれないけど、中身は健全(嘘)な男の子だぞ!!

 さすがに罪悪感を感じる。


「あの……私一人で入ります」


「あら?どうして?いやだったかしら?」


「いやではないですけど……」


「ケルトちゃん、顔すごい赤いわよ?」


「あ……やっぱり何でもありません……」


 俺は何も言えず顔を真っ赤にして下を向いた。

 そして時間が経ち・・・・・・。


「ケルトちゃん!!! 体洗ってあげる♡」


「ひゃっ! ちょっとサラ!! だめだって!!」


「うふふ……もう仲良しね♪」


 ああ、なんだこのパラダイスは。良い感じで煙が母と娘のきわどいところを隠してくれてそうなど深夜アニメのような感じと考えていたが、振り返ったら僕はどうにかなってしまいそうだったので目のやり場を考えながら入っていた。


 しかし……サラがガツガツきてしまって……。


「わぁ~♡ ケルトちゃんのお肌すべすべ~♡」


「ちょちょちょーーー!!」


「うふふ……」


 この後もサラに触られ続けたのだった……。

 異世界に来て最初のお風呂が疲労感と極楽に包まれるとは思わなかった。


「私もう出るね~」


 サラが上がるとき、エルマさんも立ち上がる……。


 後ろから見たエルマさんの体のラインは明らかにモデルよりも形が良い物で、さすがの俺にも刺激が強すぎた。急いで顔を背けた俺にエルマさんが耳打ちしてくる。


「みんなが寝たら、あなたの力になりたいから私の部屋に来てくれないかしら」


 そう言うと静かに風呂場から出て行った。


 もう俺の頭の思考回路は爆発寸前だった。


「夜……部屋……2人?」


 俺はそこから10分間浴槽に浮き続けたのだった。


……本当に惚れてまうやろ……女だけど。


 それから俺たちは夜まで、サラとエルマさん達と賑やかな食事を楽しむのであった。






2020/9/13 クワド地方→フォース地方 変更

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