ドリームポイントリスト
「リストはドリームポイントリスト!と発言すれば何時でも目の前に出現します。」
なんだか少し恥ずかしいと感じながらも、明日馬はリストを出現させる。
出現したスマホサイズの半透明な石版の様なリストには以下の項目が記載されていた。
[ステータス]
[ショップ]
[通信]
[ご要望と世界のルール]
どうやら項目を指で選択すると、次の項目に進めるようだ。
最後の[ご要望]がもの凄く気になりながらも、明日馬は基本通りに[ステータス]から選択していくことにした。
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[名前]鈴木 明日馬
[種族]人間
LV:1
HP:170
MP:170
攻撃力:17
防御力:17
魔力:17
素早さ:17
[スキル]
王の号令
[称号]
指輪の王 王の風格
装備:王の指輪
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ステータスを見て初めて自分の指にあの指輪が嵌まっている事に気がついた。テーブルの上に置いたはずなのに、、、
寝間着でTシャツとハーフパンツを着けているのにこれは装備に入らないのかな
それにしても、数字で表されたステータスにスキルと称号か、
スキル王の号令、称号指輪の王と王の風格か、普段の自分にはとても似つかわしくないスキルと称号だ。
きっと、これは王として選ばれた者達が最初から持っているものだろう。
スキルの項目を指で選択しても、次の項目や説明はでない。
「王の号令はどういうスキルなんだ?」
「スキル王の号令は半径500mに存在する自国民の全能力を5分間30%上昇させるスキルでございます。発動は1日1回までとなっております。明日馬様。」
ダメで元々と思いながら羊執事に聞いてみたが、予想に反してしっかりとした返答が返ってきた。発動条件など詳細を教えてくれる事から執事は一種のヘルプ機能のよう役割なのかも知れない。
「称号指輪の王と、王の風格はどんな称号なんだ?」
「称号指輪の王は、自国民かつ指輪を装備している者の全能力を20%上昇させる能力、称号王の風格は明日馬様の全能力を50%上昇させる能力でございます。」
なるほど、基本のHPとMPを100、その外の能力を10で、基本の値が称号の効果で17になっていると考えるのが妥当だろう。
まだわからないが、能力が基本10だとすれば、もの凄くキリが良い。この世界の世界全ての人達が基本能力値10であってくれれば、自分の強さも分かりやすいというものだ。
そう考えながら明日馬は、どんどんと自分がこの世界にのめり込んでいっている事に気がついた。
現実の世界では決して見られない自分の能力や称号、それにレベルまで存在するこの世界に、
「レベルはどうやったら上昇するの?」
「他国民、他国の配下やイベントモンスターを殺す事、自国民を増やす事等でDPを獲得し、ショップでレベルアップアイテムを購入する事で上昇可能です。」
他国民を殺す、、か、他国を倒す事が目的だからしょうがないが、なんだかとっても殺伐としているな。