相棒はツンデレ猫の猫使い

　樹木の精霊を使役する一族の少年と化け猫を使役する一族の少年。
　二人の少年の出会いから物語が始まる。

　10歳の御鏡裕樹(みかがみひろき)は、夜の樹海で、4匹の化け猫に襲われて瀕死の重傷を負っている少年と出会う。少年の名前は猫風蒼雲(ねこかぜそううん)。化け猫を使役して退魔などの霊的な仕事を行う「猫使い」の一族の子供で、襲っていた化け猫は、これから彼が使役すべき２匹の化け猫と、彼の父である蒼龍の使い魔だった。猫風家と御鏡家は共に仕事をするパートナーとして長い歴史を刻んで来た。
　5年後。15歳になった裕樹は、木霊使いとしての修行のまっただ中。中学校の卒業式を翌日に控えた夜、久々に再会した裕樹と蒼雲は、初めて二人きりの共同戦線を組むことに。中学卒業後は、術者集団「天御柱(あまのみはしら)」の研修校である学校に通うことになっている二人。学校には他の猫使いの一族や別のジャンルの術者の子息が通うが、入学式初日から何者かの襲撃を受け混乱する。
　しかしそれは、これから始まる不穏な事件の前兆にしか過ぎなかった………。
　悪鬼悪霊が跋扈する世界を戦っていく、少年たちの「友情」を中心とした物語。

第肆巻あらすじ：
現在、第4巻部分まで完結済み。登場人物一覧を各巻部分の最後に掲載。
裕樹と蒼雲は、入学した霊泉学院で、猫森梓乃、遠山雅哉という友人を得た。突然襲ってきた敵の襲撃を乗り越えた四人は、一つ屋根の下に暮らしながら、一緒に授業を受けたり、祓魔の任務に赴いたりという日々を過ごしている。裕樹たち学院の新入生たちは、土蜘蛛と呼ばれる、神話の時代から続く高天原への抵抗勢力の殲滅を命じられている。その最初の事件の調査として、火災現場の死体から心臓を集めている事件を担当し、その裏に渦巻く陰謀の影を追いながら、秩父へと赴いた。しかし、彼らが任務をこなしている間に、同級生を巻き込んだ新たな事件が・・・。

第伍巻あらすじ追記：
群馬県のとある街で、深夜、帰宅途中のバスの乗客が丸っと行方不明になる事件が起きた。捜査を担当するのは、表向きは捜査活動を行わない警察庁刑事局に置かれている超常現象捜査班。通称SICS。一見関係なさそうなこの事件が、先に起きた神楽坂家の事件と繋がっていそうで……。