表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
7/14

七話~

俺はお前からのメールを受けて早退させてもらったんだ。

赤ちゃんが生まれたら一番に駆けつけるつもりだった。

ただ、あんなことになるなら焦らないでもっと地に足つけて歩けばよかった。


気づいたら視界は真っ暗。


俺は病院に辿り着いた、でもそれはお前がいる病院じゃなかった。

手術されてる自分を見ていた。

自分の身体が弄られてるのを見るのは不思議だった。魂が抜けてるからもう無理かな、なんて思ったりもしてた。

自分の手術を見ながらこんな姿じゃ赤ちゃん抱けないなぁなんて考えてた。

でも、やっぱり一番乗りで赤ちゃん達に会いたかったからお前達のいる病院にふわふわ浮きながら向かった。

幸い今度は何にもぶつかる事はないし空を飛ぶ事もできたからすぐに着く事ができた。

せっかく魂だけになってでも愛する夫が会いに来たってのにお前は幸せそうな寝顔で寝てやがった。

赤ちゃんは違う部屋で寝かされているらしかったから寝てるお前をおいて早速、見に行った。 

赤ちゃんの寝顔は眺めてるとなんだかほっこりした。

俺たちの子供なんだよなぁ、なんてしみじみした。

赤ちゃんを撫でてみようと触ろうとしたけどやっぱりダメだった。 

試した後は小さい子には幽霊が見える事があるらしいからトラウマにならないように見つからないうちにそそくさとお前の病室に帰ったよ。

「ただいまー」って入ってもお前は「おかえり」なんて言ってはくれなかった。

寝てるお前を起こさないように「頑張ったな」って頭を撫でてやった。

普段は撫でろって言われても照れてやらないけど特別にこの日はたくさん撫でてやった。

お前は気づいてくれなかったけどな。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ