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合宿、方向転換~

「あ~…いいお湯だったぁ♪」


「…そうっすか」


勝負が終わった後、俺たちは風呂に入る事になった。さすが金持ちの別荘は違って、露天風呂まで完備されていやがった。…全く、大富豪だな…


「んぅ~…♪」


そんでまぁ、とりあえず女性陣から先に入るということになっていたのだが、桜先輩が先にあがってきた。…何故かタオル一枚で平然と


「…」


「ね~ぇ~?♪あっちゅんは今日楽しい~?♪」


「まぁ…つまらなくはないっす」


ダメだ、煩悩まみれになる。さすがにタオルを身体に巻いただけはダメだろ!?着替えてから来いよ…とは、中々言えないんだが…。…なんというセクシーショット…


「カオルーっ!?」


そこに時雨先輩がTシャツと短パン姿で現れる。…当然目的は桜先輩だろう


「カオル、アンタバカか!?なんでそんな格好で出歩いてるのさ!!河内は男だ!少しは羞恥心と言うものを持てよ!?」


「んにゅう?別にいいんじゃないのぉ?見せてる訳じゃないしぃ…」


「文句は聞かん!ほら!!着替えろーっ!!」


「あ、あわわわぁ!?」


そのまま手を引っ張られて桜先輩と時雨先輩は個々の部屋に入っていった。…ナイス、時雨先輩。


そして夜。皆は寝巻きの状態で桜先輩の部屋にに集まっていた。六人入っても全然スペースがあるくらいでかい部屋だ


「…皆、集まってるねぇ?♪」


「…何を始めるんすか?」


「ふっふ~ん…じゃ、これを引いてもらおうかぁ♪」


そういい桜先輩が出してきたのは割り箸。…多分くじ引きだろう


「これから肝試しやるよぉ♪」


…ぇ?


「…マジっすか?」


「マジっすぅ♪」


桜先輩はニコニコ笑顔で答える。どうやら本気らしい。確かに別荘の裏は林で、肝試しには打ってつけだが…


「…ん~…」


男性陣は俺だけしか居ないよ?…さすがに女子と二人っきりは…特に憐香と組んだら殺される…


「じゃーじゃぁ、あっつん引いてぇ♪」


桜先輩はもうヤル気満々だ。…時雨先輩達に視線を移すが、


「引け」


『諦めて、引こう?』


「引きなよ、あっつん」


「早く引きなさい」



という一言が視線で帰ってくる。…皆、ヤル気満々か


「じゃ~…これを」


とりあえず俺は桜先輩が持ってる割り箸を一本取った。…先には青く塗られてる


「…青は、誰っすか?」


皆に聞いてみる。すると…


「…私かなぁ?」


最後に残った一本を桜先輩が持っていたが、どうやらそれが青らしい


「…私は赤だ」


「あら、私もですわ。…よろしくお願いしますわね、時雨先輩」


赤を取ったのは時雨先輩と憐香だ


「じゃー、私は阿見津先輩ですね♪」


『よろしく♪』


最後に残ったのは黄色が塗ってあった阿見津先輩と風だ


「じゃあ…ひとみん達のチームが先頭で、次は弓ちゃんのチーム、最後は私のチームで出発するよぉ~♪」


そして俺たちはまた部活として肝試しを開始させることになった…



~♪~~♪


「…ん?」


時雨先輩のチーム、阿見津先輩のチームが準備をするなか、俺の携帯に電話がかかってきた。…かけてきたのは妹の蜜柑だ


「…もしもし」


『あ、おにーちゃん!』


何でこんな夜に電話なんかかけてくるんだ?


「どーした?」


『ご飯炊くのにどうしたらいいの?』


「あぁ、そういや今日の分しか炊いてなかったか…。だけどそんなに難しいことはないぞ?炊飯器に研いだ米を入れて、スイッチをいれればいい」


『それでなんとかなるの?分かったよ~?』


電話口から安心したのが分かる…そういや、合宿行くって言ったら大分不安な顔してたな。これが終わったら少し遊びに付き合ってやるか…


『んにぃ…』


その後すぐに眠たそうな声が聞こえてきた。…もう夜の9時か


「…蜜柑、お前も寝ろ。もう眠いだろ?」


『ん…そうする…おやすみぃ…』


そして電話が切れる。…


まだ合宿は終わらんよ!

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