第二話 Encounter
どうもお久しぶりです。
大分久しぶりの投稿になってしまって申し訳ありません。今回は色々と急展開です。
そして一つお知らせが……主人公の名前をこちらの都合で変えました。(土下座)
そして今回のタイトルの意味は「出会い」です
まだ夜が明けて少ししか経ってない時間、森の上空に一つの影があった。其の者の背中には一対の白銀の翼が生えており、汚れを知らないような白銀の髪や白色の服装からして見る人から見たら天使に見えなくもないこの少女
「この森広すぎない?」
と、愚痴を漏らしたこの少女は、つい数日前に何も前触れもなく、この世界に来てしまった少女(元男)フィアメリア・メフィスだった。
フィアが愚痴を漏らすのもわからなくもないが、フィアが飛び始めたのがつい一時間くらい前。飛ぶ速度もゆったりとしたものであったため、それほど進んだとは言えない。それに、フィアは先日まで森に住む魔物が襲ってくるたびに魔法の威力を試したり、現在自分が持っている武器で自分が何処まで動けるかなどを試したりして、それを考えながら進んでいたため進行が遅かったのである。(元々歩幅も狭いこともひとつの要因でもあったりする)
「というかここ数日全く食べ物を食べていないのにお腹があまりすいてないし」
そう、フィアはここ数日まともな食事をとってはいない。元々日本人であったフィアが焼いたとしても魔物の肉なんて食べたいとは思わないだろう。口にしたのは途中に生えてた果物みたいなものだけだった。
「……考えてもしかたないし、どこか街か村についたら気が済むまで食べよ」
その場で止まって考えていたフィアも、そう結論付再び飛行を再開した。
それから数時間後、フィアの目の前には巨大な外壁に囲まれた街があった
フィアは、門の前にいる二人の兵士に気づかれないように森の中におり、翼を小さくし、一本の大太刀、「魔刀アルロス」を取り出し背中に担ぎ、その上に白のロングコート――「純白のコート」という名のコート――を背中のとこに空いてある二つの穴に小さくした翼を通して着た。因みに最初の時に取り出した「グランドアーチャー」は扱いづらいという理由から使ってない。その代わり二丁の魔銃をコートの中に隠し持っている。
しかもフィアが現在着ている純白のコートも普通のコートではない。ゲーム内イベント、竜種の逆襲というイベントの際、倒した竜種の数によって作成される防具が変わってきており、全ての竜種をイベント期間中に倒した場合、いくつか選べる防具の中の一つだった。ただし、これはドロップ率低である「○竜の翼膜」という素材が必要であった。それも一つではなく全竜種、炎竜、雷竜、水竜などがいるため作成難易度は最高位であり所持している者はごく少数であった。能力もその苦労に見合ったもので防御は上衣の部類ではトップクラス、耐性も全竜種の翼膜(翼膜でどうやってコートができるとかは気にしないでください)を使っているため最高値のものである。
さらに装備している大太刀、魔刀アルロスも同じくイベント品で年に一回開催される魔族の襲撃の経緯品である。フィアは大太刀の他にメインで使っていた魔弓の「魔弓フォルトロス」も持っている。
「うーん……どうやってはいろう……」
「あんたには必要ないよ」
フィアは大太刀に手を起き、声が聞こえてきた方向を向く、そこには金色の髪を肩くらいまで伸ばし、全体的に黒色の服を着ていて、一番印象的なのは頭に犬耳が生えていた男性がいた
「あなた……誰?そしてさっきの意味は……」
「ああ、そうだな。俺は暁京介だ。一応、ここガルバディアの王をやっている。そしてようこそガルバディアへ。エルフ、そして竜人族の王よ」
「……王?」
フィアは王という言葉に驚き大太刀から手を離し、少し放心していた
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「へー、じゃあフィアは元男でその体はゲームのキャラなのか」
「そうよ。私としては男として転生出来たあなたが羨ましいわ」
あのあと、少し経って私はキョウスケについていき、街の中に入った。そして城に向かう途中に互のことを話した。私は自分自身のこと、キョウスケからはキョウスケが転生した経緯、この世界のこと、そして……私がエルフと竜人族の王であること。どうやらエルフと竜人族はエルフはハイエルフ、竜人族は白竜人がそれぞれ王となることが決まっているらしい。今までハイエルフも白竜人もいなかったらしくそれぞれ代理の王を決めて過ごしてきたらしい。その時、何故私がそうだっていうの?と聞いたら
「ハイエルフは普通のエルフよい魔力が多く、白竜人は白色の翼が目印なんだよ」
そう言われた。因みに私の魔力はこの世界の常識をはるかに上回るらしい……チートね。と言ったらチートである俺よりチートだぞ?と言われた。
その後、一応王だから何をしたらいいのか聞いたら、特に何もって言われた。なんでも王は存在するだけで下が勝手にまとまってくれるらしい
後、他に王はいるのか?と聞いたら獣人族、主に犬や猫、狼などの動物が人の形を取った者達の王がキョウスケで、魔族、魔に属する者達を王は今城で私の歓迎会の準備をしているらしい。その時に紹介するって言われた。そしてエルフと竜人族の王となった私の三人らしい……本来は四人なんだ……と思ったりもした。
そして後はこの世界について、この世界は主に三つの大きな国で成り立っていてその下にある程度大きな街、そして村などがあるらしい。一つは今私がいる主に獣人や魔族の人達が暮らす国、ガルバディア。そして主に人間が暮らす国、オディバリア。そして中立の国、別名冒険者ギルドの国、アンリウス。の三つで成り立っているらしい。そして奴隷制度はないらしい……でも昔はあったらしい。しかも獣人か魔族だけだったらしくて、それを嫌だったキョウスケと魔族の王が戦争を起こして奴隷制度を廃止してこの国を作ったらしい。そして私もこの国の王の一人であるって言われた……やば、色々と整理してきたけどそろそろ頭限界。
「おい、大丈夫か?」
「え……あ、うん。ちょっと色々と覚えることがあったり驚くことが多くあったから知恵熱かな?」
「一気に教えすぎたか……」
「ううん。これくらいすぐ覚えないとね……それで、私は王として、この何をすればいいの?」
「ん?ああ、別に何もしなくていいぞ?」
「……はい?」
何もしなくていい?あれ?王って色々とやること多すぎるイメージが……
「ああ。フィアは何もしなくていいってことだ。基本俺が書類仕事やるし。部下もいるしな。そんな急な要件以外ゆっくり片付けて行けているんだよ。と、ついたぜ。」
「え?」
私の目の前にはいつの間にか大きな門があった……というか城の入口だ
話し込んでいて気づかなかった……それにしてもでっかいなぁー……
「何してるんだ。フィア?置いてくぞ」
いつの間にか門が開いていて、先にいっていたキョウスケに声をかけられた
「ま、待って!」
私は置いてかれないように離れていた距離を走って追いつき、その後はキョウスケが進む方向についていく。そして五分くらい歩いたろうか?目の前には花畑が見えるバルコニーに付いた
「ここは……」
「私が……作った……」
そして、そこにある机と三つの椅子の一つには一人の少女が座っていた。私より背は高く、髪は黒色で腰くらいまである長髪で私の白色のロングコートとは真逆の黒色のロングコートを来て、そばには大鎌が置いてあった。
「よ、準備丁度終わったくらいか?」
「うん……はじめまして、魔族の王、橘鈴。」
「はじめまして、エルフと竜人族の二つの王らしいフィアメリア・メフィスよ。元男だけどよろしく」
「…………」
えっと……何か凄く熱い視線をリンから感じるんだけど……
リンの身長は大体155位。私の身長が低いから自然と見上げる形になっているんだけど
暫く私を見つめていたリンは急に私に近づいてきて私はリンに抱き上げられた……はい?
「お持ち帰り……」
「え、ちょ、お持ち帰りって……」
「待て待て、せめて歓迎会が終わってからにしろ」
そこー!注意するだけ!?するだけなの!?
「……我慢」
うん。我慢するのはわかった。だけど……
「何でリンの膝の上に座らせられてるの……」
しかも手がお腹に回って逃がさない等にしっかりと固定されてるし……
「フィアのこと……好きになったから」
へ?好き?いやいや、私は元男だけど今は女の子で……というか急展開すぎる……
その後は、私はそのままの体勢で歓迎会を受けた。と言っても食事とかではなくお茶会みたいなものだったけど……その後はリンにそのまま連れて行かれてリンの家(外見は現代の和風の家だった)に連れて行かれて一緒にお風呂に入らされたり(お風呂は現代みたいにシャワーとかなかったけど石鹸みたいなのとシャンプーみたいなのがあった)リンの手料理を食べたり(意外と美味しかった)したあとそのままリンと一緒のベットで眠った……というか別々にしてと頼んでもがっちりホールドされてそのまま寝られたから私も諦めて寝た。
まあ、前の生活では兄妹なんていなかったし……子供の頃、あまり親と一緒に寝たっていう記憶もなくて、この世界に来てからきちんと寝たことなんてなかったし……でも久しぶりに感じる人肌?は……暖かかった
「偶になら……一緒に寝てあげてもいいよ……」
そう言った瞬間に腕の力が強まるのを感じたけど……気のせいかな?それじゃあ、お休み
「……(偶にじゃなくてずっと一緒に寝て欲しい)」
実はリンはこの時まだ寝てなく、先ほどのフィアの言葉を聞いていた。そしてフィアは今後、ずっと一緒に寝ることとなってしまった為この時、起きていたのだとわかったのだった