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盾の勇者の成り上がり  作者: アネコユサギ
外伝 槍の勇者のやり直し
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クズと赤豚

「ブブブブヒ!?」

「もう貴方と話す事はありません。存分に頭を捻っていればよいでしょう。ですが、私自身がその場で直に見ていたと言う事実だけが存在するのです。言い逃れができると思わない事ですよ」

「ブヒィイイイイイイイイイ! ブヒブヒ!」

「黙りなさい」


 女王が魔法を唱えると氷の檻が赤豚を完全に閉じ込めましたぞ。

 赤豚が魔法を唱えて氷を溶かそうとしています。

 させませんぞ。

 俺は素早く魔法を無効化させてやります。


「ふははは! ぶざまですな」

「――!?」


 閉じ込められて赤豚が呻いておりますぞ。


「お義父さん、指差して笑いましょうぞ。悪は捕えられたのですぞ」

「う、うん……」


 俺が赤豚を指差して笑うとお義父さんも若干低いテンションをしてますぞ。


「ぐぬぬぬぬ!」

「さてオルトクレイ、貴方は私の伝言をちゃんと聞いていましたか? 亜人との友好のためセーアエット領をちゃんとした者に任せる、その他諸々を……」

「何故やらねばならん!」

「戦争回避の為ですよ」

「シルトヴェルトとの友好などする必要は無い! 今こそ戦争をすべき時なの――ぐわっ!」


 再度クズは女王に殴打されましたぞ。

 いい加減あきてきましたな。


「はぁ……キタムラ様に帰国させて頂いて良かったと痛感いたします。どうやら弁護する必要は全く無いようですね」


 お! 女王がやる伝家の宝刀ですな。


「これだけは言わないで済む方法を考えていたのですが、しょうがありません」


 懐かしいですぞ。

 いや前々回も似た感じでしたかな?


「あなた達二人から王族の権限を永続的に剥奪します」

「何!?」

「ブヒ!?」

「後々重い処分が下る事を覚悟なさい」


 女王がズバリと言い切りましたぞ。


「うやむやにする事は許しませんぞ?」


 クズは殺すなと言われていますが赤豚は殺しても良いのですからな。


「ワシが王族ではなくなったら関係各所が黙っておらんぞ」

「そうでしょうね。ですが勇者様方が逃げ切る程度には時間を稼げますよ。その後に待ち受けているのはオルトクレイ。貴方の処分です」

「ワシは引かんぞ!」

「ええ、私も幾らでも応戦しましょう。貴方が反省するまで、存分に」

「く……」


 クズが若干負け気味に呻きますな。

 確か何だかんだでクズは女王の事を好いているのでしたな。

 凄い格好をしていた様な覚えがありますぞ。


「もはややけくそです。手始めにそうですね。勇者様方、この愚か者達に何か罰を与えたくありませんか?」


 完全に女王優勢ですな。


「なんか置いてかれている気が……」


 お義父さんが事態に付いて来れずに居る様ですぞ。


「安心してください。どうやら、尚文さんの冤罪は晴れましたし、僕達も無事にこの国を出られる様ですから」

「とは思うが雲行きが怪しいな。今後の事は元康に聞くしかないだろ」


 俺が手を上げますぞ。


「キタムラ様、どうぞ」

「改名の罰が良いですぞ。オルトクレイはクズ、そっちの王女は赤豚と名を改めるのですぞ」

「はい!?」


 お義父さんを初め錬と樹が声を裏返させます。

 が、女王は若干笑みを浮かべていますな。


「良いでしょう。では国中に御触れを出すとしましょう。これから貴方達はクズと赤豚です」

「な!? 槍ー! この偽勇者がぁあああああああああああああ!」


 赤豚は氷の檻の中で暴れ続けていますな。


「さて、罰はこれくらいにして……クズと赤豚を幽閉なさい」


 女王がパチンと手を叩くと氷が解けて、クズと赤豚を影と新たにやってきた騎士が連行して行きますぞ。

 クズと赤豚が全力で抵抗していますな。


「さっさと失せろですぞ、パラライズランス!」


 二人揃って刺してやりました。

 麻痺して動けなくなりましたぞ。

 で、周りでは瀕死の兵士やその他を騎士達が渋々治療しながら連れていきますぞ。


「さて……御覧の通り、我が国メルロマルクでは盾の勇者様を迫害しようとする動きがあり、私の権力でもクズの派閥を完全に抑え込む事がまだ出来ておりません。少しずつ時間を掛けて外堀を埋める必要があるでしょう」

「ああ……」

「事情は察する事が出来ました」

「おそらく、都合の悪い結果になった事で三勇教の暗部や刺客が私の命を狙ってくる可能性も高い状況です。出来る限りの権力を使ってメルロマルクを波が来る前の状態に戻す様に努力は致しますが、勇者様方はフォーブレイへ行く事を勧めます」


 ここで女王は国の情勢や四聖勇者召喚の状況を説明しましたぞ。


「つまりフォーブレイに行く事が俺達にとって必要だと」

「はい。そう分析致しますが……キタムラ様は何かありますか?」

「出来ればフォーブレイはまだ避けたいですぞ。行くにしてもお義父さん達を十分に強化して安全を確保してからですな」

「何か理由があると見て良いのですね」

「はいですぞ」


 フォーブレイにはタクトが居ますぞ。

 俺一人でも十分に蒸発させる事は出来るでしょうが念には念を入れる必要があります。

 他にも色々とやらねばなりませんし、フォーブレイのゴタゴタに挑むのはもう少し先にしておいても問題は無いとお義父さんや錬と樹に注意されました。

 そうですぞ。

 まずはメルロマルクでやっておかねばならない事をしておくべきなのですな。

 前回はクズを抹殺した所為で滞在が出来ませんでしたが、今回は女王の助力のお陰である程度は滞在可能なのですぞ。

 とはいえ、三勇教が暴走を始めるので十分に注意して行動しなければいけませんがな。

 ああ、そう言えばエクレアと女王に教えられていた事がありましたぞ。


「三勇教の件ですが、ある非合法の研究を行っている場所を俺は知っていますぞ」


 エクレア達が調査をして三勇教が危険な研究をしていると言うのに十分な証拠が手に入ると言っておりました。

 其処を突けば牽制には十分でしょうな。


「地図を用意して欲しいですぞ」

「はい。地図を」


 女王が指示をすると兵士が地図を持ってきました。

 俺は前回の知識を元に三勇教の研究所である砦の場所を教えました。


「ここに乗り込めば十分な証拠が得られるでしょうな。何なら今すぐ三勇教の教会を焦土にしておいても良いですぞ?」


 先制攻撃で教皇を仕留める事は出来ますからな。


「言い逃れ出来ない様に関係各所を黙らせる材料は揃っている様ですね。では裏付けを急がせるとしましょう」


 女王もやる気がありますなぁ。

 まあ勇者召喚をやらかしてしまっている訳ですし、言い逃れは出来ないのでしょう。


「さて……陰謀を事前に阻止した訳ですが……元康さん。そろそろ教えてくれませんか?」

「一応、安全とは言い難いが敵は掃討したんだからな」

「えっと、何か元康くんは知ってるんだよね? なんて言うか全てを見通す感じに。そうじゃないと説明できないし」

「元康は何度もこの世界をループしているんだとさ」

「だからこそ、様々な陰謀や起こる事件を把握して、僕達を助けようとしてくださるそうです」

「そ、そうなの!? そういえば未来から助けに来たって言ってたね」

「ですぞ」


 俺はコクリと頷いてからお義父さんを見ますぞ。


「では何から説明しますかな?」

「そうですね。今回の陰謀に関する点は、解決したので良いですよね?」


 樹の問いにみんな頷きますぞ。

 ここまで長かったですな。


「確か前回のループとやらでは女王がいなかったから王と国の兵士、そして仲間……になるはずだった連中を返り討ちにしたんだったか?」

「そうですぞ。その後、地下監獄で捕えられているエクレアを回収し、三勇教の教会を魔法で焼き払った後、ポータルで脱出しました」

「ぶ、ぶっそうな話ですね」


 樹が言葉に詰まりながら感想を述べますぞ。

 そうですかな?

 アレしか手はなかったと思いますぞ。


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