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盾の勇者の成り上がり  作者: アネコユサギ
外伝 真・槍の勇者のやり直し
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ゴースト系の魔物


「ヴォフ……変わったゴースト系の魔物の目撃及び被害報告?」

「ええ、どうもそのような報告を冒険者から頂いており、近隣の者達も怯えております」


 ヴォルフの家の執事らしき人物から報告を受け取ってヴォルフが詳細の書類に目を通しながら眉を寄せてましたぞ。


「……」

「どうするの? 一応領主って事で解決に向かう感じかな? こういうのってどういう扱いだっけ?」

「メルロマルクなら優先順位次第だな。しばらく冒険者に任せていて、それでも難しいという場合は騎士が出る場合がある」

「シルドフリーデンも似たようなものですね。その依頼、どれくらい張り出されているんですか?」


 ヴォルフが書類に目を通しながら口を開きますぞ。


「……長い。だからここまで来たみたい。ヴォフ」

「解決しないといけない仕事にまでなってるのか。ゴースト系ね」

「特化装備があるので倒すのは簡単なはずですぞ」

「まあそうなるか」

「ヴォフー……」


 何やらヴォルフは乗り気じゃないというかのような態度のようですぞ。

 お義父さんと一緒に領地でゆっくりしたがるのも程々にしろですな。

 いい加減、そろそろ帰る頃合いだと思いますぞ。


「……わかった。行く。みんな来るヴォフ?」

「まあヴォルフさんだけで解決できるなら良いのでは?」

「ああ」


 そこでヴォルフはお義父さんの方に顔を向けてますぞ。

 ここまで来てお義父さんに頼るのですかな?

 お前の領地ですぞ。

 自分で解決しろと思いますな。


「人は多い方が良い。それにちょっと……みんなと一緒の方が良い」

「なんかありそうな感じかな?」


 お義父さんがヴォルフの表情から何かを察したように呟きましたぞ。

 ヴォルフは静かに頷きました。


「じゃあ早速行こうか。ヴォルフ、案内出来るよね?」

「ヴォフ」


 そんな訳で俺たちは依頼された魔物を退治する為に出発したのですぞ。




 その移動中ですな。もちろん馬車で移動ですぞ。

 ヴォルフはここ最近の高いテンションはどこへやらとばかりに暗めの表情でツメの七星武器をじっと見ておりますぞ。


「……」


 周囲の連中も察したように沈黙が続いてますな。

 お義父さんはヴォルフが何か言うのを黙って見つめておりましたぞ。


「……今回の依頼の場所は、領地の山奥」

「うん。そんな所になんで目撃証言とかが? 何かある訳?」

「ある。色々と調査をされる場所になってた」

「へー……」

「元々は修行に行く所。強い魔物とかも出て来て腕を磨くのに良かった」

「そう言う場所もあるんだね。思えば勝手に領地内の魔物とか狩ったりしてる俺達は何だかんだ不法侵入してるとも言えるのかな?」


 確かに日本の野山も誰か所有しているので入ったら不法侵入ではありますな。

 山菜とかを勝手に採ってはいけない場所もあるそうですぞ。


「セーアエット領の話でしかないが魔物の生態系に問題が起こるほどの乱獲をされない限りは基本的に問題ないそうだぞ」

「その辺りは俺も知ってますぞ。ちなみに魔物増えすぎている場合は討伐依頼を冒険者に出して数の調整をするのですぞ」


 俺もそう言った依頼をしながら小金を稼いだりしたことがありますぞ。

 まあ実入りが良いのは山奥に生息するドラゴンやグリフィンを狩る事ですがな。


「波の影響なのか魔物の数が増えてるそうですからね。これも理由があるのですかね?」

「何か最初のお義父さんやライバル辺りがその辺りを言ってた気がしますぞ。波によって何かが活発化、カルミラ島の活性化に近い現象が起こるとかなんとからしいですな」

「無難な所ですね」

「は、依頼とか金目のものでもない限りは傭兵は無意味にいかない所さね」


 パンダも馬車に乗って話題に混ざりますぞ。


「そう言えば……俺がパンダを最初に見たループで、パンダはシルトヴェルトでお義父さんを狩場に誘って出かけて行きましたな」

「ほぉーん」


 すごくやる気のない相槌をパンダはしましたぞ。

 聞く気が無いですぞ。


「何処に行ったのかはよく知りませんがな、楽し気でしたぞ」

「ラーサさんとの狩りか、たぶん配下の人達とも一緒だったんだろうけど、なんか楽しそう」

「はいはい。頼みなら行ってやるけど今回は別の仕事さね」


 パンダの投げやりともとれる軽い返事ですが、これはやる気もあるという事なのでしょうかな?

 どうにも素直じゃ無いのでパンダはわかり辛いのですぞ。

 お義父さんはよく付き合いますな。

 まあ俺も素直じゃない面倒くさすぎる豚の顔色を嫌って程、伺って生きていましたからな。

 今にして思えば不思議でしょうがないですが、アークの話ではそれが俺の役目だったからだったのでしょうな。

 豚としか言いようがない生き物ですぞ。

 とはいえパンダは投げやりに見えて付き合いは良いっぽいので豚とは違うのはなんとなくわかりますな。


「ラーサさんと狩りに行ったんだよね。エルメロさんは?」

「呼びました?」


 ゾウは馬車の外でコウに乗って移動してますぞ。


「いや、呼んで無いよ。ちょっとラーサさんと別のループの俺が一緒に狩りに行ったらしいけど、エルメロさんはいなかったのかなって聞いたんだ」

「ああなるほど」

「いませんでしたぞ。おそらくフォーブレイの方に行ったとかでは無いですかな?」

「ああ……その辺りの頃さね? まったく……本人を先に連れて来いっての」


 ブツブツとパンダが愚痴ってますぞ。

 お義父さん無しで声を掛けたことを何時まで根に持っているのですかな?


「私もラーサと一緒に居るというのはあまり無いですからね。時々シルトヴェルトでは会って話をする程度の傭兵仲間ですので……」


 ゾウの実家もあってネズミたちと話をするために時々滞在しているという事でしょうな。


「ま、ゼルトブルでの顔合わせの方が多いさね」

「そうですね。闘技場で戦う事の方が多いかと……ただ、傭兵なのか闘士なのかわからなくなるのでずっと戦いはしてませんけどね」

「有名人らしいもんねー……コロシアムで戦うラーサさんとかも応援したくなるね。あそこはシオン達で参加して色々とあったけどね」


 思えばあそこの有名人か……ラーサさん達、とお義父さんは呟きましたぞ。


「ゼルトブル三闘士とか言われる事があるみたいでしたぞ」

「そうなんだね。ラーサさんにエルメロさん、残りは?」

「お姉さんのお姉さんが言われるループがありますが、他は知りませんな」

「サディナさんも候補者なのか」


 そもそも思いますがゼルトブルの有名人をお義父さんは仲間にすることが多いのですな。


「強けりゃ嫌でも有名になるさね」

「そうですね。負け越すとあっという間に落ちますよ。長期で留守にしたりも同様ですね」

「錬と樹に赤豚がお義父さんを騙す現場を見せてフォーブレイに行ったループでは、お義父さんがパンダとお姉さんのお姉さんを仲間に色々とした影響かゼルトブルで色々と運営に言われたみたいですぞ」


 パンダとお姉さんのお姉さんが長期不在になったのでゾウが自然と要になってましたからな。

 そんなゾウをスカウトしたのでより一層だったみたいですぞ。


「そりゃあ目玉の選手を軒並み連れてったら面白くないだろうね。収益落ちそうだし」

「確かにあそこで腕のいい戦士は稼げそうだな」

「……」


 ワニ男が同意しているとヴォルフが話題に対して眉を少し寄せてましたぞ。


「あ、ごめんね。ヴォルフからしたら嫌な話だよね。確かヴォルフってあそこで再起不能扱いの負傷闘士からの奴隷ってポジションだった訳だし」

「ヴォフ……結果的に今があるからそこは良い」

「もしかしたらどこかで戦ったかもしれないですね。覚えて無くて申し訳ない」


 ゾウの言葉にヴォルフは気にするなとばかりに手を振りますぞ。


「あの頃、飛び飛びで覚えてない事が多いから平気、何よりあの頃の俺を見てもきっとわからない」


 タクトによって頭を弄られて言葉も何もわからない状態にさせられていたのですからな。

 知り合いでも判断できないという事でしょう。


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― 新着の感想 ―
あの、間違えじゃなければ別に良いんですけど、「は、依頼とか金目の…」のところの最初が「は、」になってるんですけど「ま、」ではありませんか?
ルハバートの亡霊でもでたのですかな?
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