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盾の勇者の成り上がり  作者: アネコユサギ
外伝 真・槍の勇者のやり直し
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ヴォフペン


「え、えっと……その……」


 モグラがそんな連中共に負けないように提案しようとしてますが言葉が詰まっているのですぞ。

 やっぱり無理です! ってお姉さんみたいな声が聞こえるような気がしますが頑張るのですぴょん!


「イミアちゃんは何処か行きたい所はあるかい? 樹に任されてるからねー」

「えーっと……」


 モグラがワニ男たちに顔を向けてますぞ。


「シオンやテオ、ヴォルフもそうだけどイミアちゃんを怖がらせちゃダメだよ?」

「わかっている」

「誤解しないでくださいよ」

「ヴォフっぺん、そう言うつもりはない」


 俺の頭の中のお姉さんとモグラが、場違いです! 守りが強すぎて入れません! 無理をさせないでください! と何度も述べてますがお義父さんは樹に頼まれたのでモグラのお世話をしてますぞ。

 尚、モグラはこの後、樹と錬に胃薬をお願いしたようでしたな。


「何にしても樹の恋とかの為にイミアちゃんも楽しんでね」

「は……はい」

「よーし! それじゃあイミアちゃんをこの島で強くしてみようか」


 Lvとかそんな次元じゃなく人として強く成れないと思います! というような顔をモグラはしていたような気がしますがお義父さん達も出かけて行ったのですぞ。

 お義父さんもあんまり相手してあげられなかったねと島にいる間、モグラと遊んであげてましたぞ。

 そして何やら樹がお義父さんを連れてモグラ達とお出かけもしてましたぞ。

 この際に奴隷たちは留守番をさせられてましたな。樹に追い出されていたようでしたぞ。


「そんなつもりはないというのに」

「全く失礼ですよね。僕たちが何をしたというのか」

「ヴォフッペン。こうすれば大丈夫」

「ヴォルフさん、媚びるのやめてください」


 ワニ男たちはワニ男たちで何やら困っていたようですぞ。


「ふっふっふですピョン」

「なんだ槍の勇者、何を勝ち誇った顔をして近づいてくる」

「樹に留守番を命じられたらしいのですピョン。何か心当たりがあるですピョン?」

「あなたに相談する価値がまるでないのでフィロリアル達と遊んでいて欲しいのですけど?」


 ウサギ男が俺に離れるように手を振ってますぞ。


「そう言うなですピョン。お義父さんは樹のケアをするためにモグラ達を連れて行ってるだけだと思うのですピョン。きっと樹はモグラ達とお義父さんが信用できるから連れて行っただけなのですピョン」

「当たらずとも遠からずだとは思うが……なぜか俺たちがイミアを脅しているとみられたらしい」


 なるほどですピョン。嫉妬したと思われたのですな?


「HAHAHA! モグラなら良いのですピョン。ライバルにお義父さんの初めてが取られるより良いのですピョン」


 むしろ俺からするとそう言う可能性があるのなら応援するのですピョン。

 そうすればモグラの精霊がお姉さんに怒られる俺を庇ってくれるかもしれないですからな。

 何処までも自分本位? 違うのですピョン。

 俺の返答が気に食わないのかワニ男たちの眉が寄りましたぞ。


「やっぱりこの人に相談するのは間違いですね」

「まあ、盾の勇者の経験に関して、こいつが五月蠅いから自分はそれでも良いとは思うがな……なるほど、その辺りはイミアにしっかり言っておくのも良いか」

「ああ……別にその辺りに文句はないですけどね。岩谷様はいずれ必要になる事ではありますし、独占はしてはいけないでしょう? 偉大なる盾の勇者様なのですし」

「ヴォフ」

「むしろどうイミア達に高圧的にみられないようにするかじゃないか? ルーモ種の連中に自分たちが怖がられている気がする」

「亜人姿でも身長差とか鍛えた筋肉でシオンは威圧感が出てますものね」

「だからヴォッフ」


 キュルーン! とヴォルフがペックル姿でキラキラした瞳になって媚びるように小首を傾げますぞ。


「ヴォルフは媚びすぎだと思いますが? それに引き換え、ボクはどうです? 亜人姿でも獣人姿でも威圧感なんて出てませんよ」

「フ……」


 ワニ男がウサギ男の言葉に小さく笑いましたぞ。


「なんですか?」

「時々鋭く見ているだろう? あれを気づかれてないと思ったのか?」

「そんな目してました? 自覚が無いというより誤解されやすいですね。見た目ではないと」

「クール系な面をして時々見つめるからそう思われる」


 ワニ男の言葉にウサギ男が困ったように眉を寄せました。


「難しい問題ですね」

「そこは別に良い。島での活動でこっちにも時間を割り振ってくれるかを問わねばならんだろう」

「そうですね。ずっと彼女たちと居られるとこちらも困りますし」

「ペーン! 媚びて混ざりに行く、ヴォフ」

「槍の勇者、ヴォルフが出し抜こうとしているぞ」

「なんですとー!」

「ヴォフー!?」


 ウサウニー姿でヴォルフを捕まえておきますですピョン!


「まあこっちもしっかりと提案しておけば配慮はしてくれるだろう」

「その辺りは確かですね。特に立場を理由に我慢はさせないように意識しているように感じます」


 お義父さんは中々配慮が出来る方ですからな。

 ちなみにお助けできなかったお義父さんの場合は優先順位を盛り込みますがな。


「お兄ちゃんだから我慢、等の類を意識的にしないように優しいお義父さんはしてくれるのですぴょん」

「ヴォフー、弟の特権、不可」

「そう言えばヴォルフさんはお兄さんが居たのでしたっけ。その辺りどうだったんですか?」

「ヴォフ、そう言う事に拘らないサバサバな兄だった。頭悪いからいつも俺の仕事」

「苦労人なポジションであるはずなのに今のあなたにその面影はありませんね」

「ヴォフッペーン」


 ヴォルフが何やら勝ち誇ったかのように胸を張ってますぞ。


「満喫してると……まあ、あいつの面倒見の良さはわかるが」

「南国デートの時間が楽しみ、その為にここを全て知りぬく」

「ま、その辺りが無難な所か……」

「本島の下調べと行きますか……イミアさんに良さそうな店とかデートの場所とか、いい加減経験してほしいですね。そうすれば弓の勇者も所帯を持てる可能性が上がって落ち着いてくれるかもしれないですし」


 何やらゾロゾロとヴォルフを含めたワニ男たちが市場の方へとリサーチに行ったようでしたぞ。

 フ……このカルミラ島を知り尽くした俺の完璧なデートコースを越える順路をお前らはわかりますかな?

 ここを抑えればどんな天使だってイチコロな絶景コースだってあるのですピョン!

 尚、お姉さんには怒られたので改良型なのですピョン。

 遥かな高みから見ていてやりますぞ。

 お義父さんを楽しませる事が出来るコースをお前たちが構築できるかをな!

 ですピョン!


「なんかあの人の勝ち誇った顔が非常に腹立たしいですね」

「訳の分からん奴だ」

「あの人に一泡吹かせる為にイミアさん辺りの誤解を解きますかね。もしくは種族的に見た目が好みのラーサズサさん辺りと岩谷様を過ごさせておくとか」

「そもそも騒ぐあいつの原因がガエリオンだろ?」

「興味なさげというか遥かに年上に感じるのですけどね、随分と知性を感じますよ。親より年上だと思いますよ。シャレにならない冗談ばかりをするラフミより話が通じますし」

「ヴォフー」

「かといって、奴を嗾けたとして成功したら他の世界の俺たちが悲惨になるから俺たちは下手に突かない方が良い」


 などと言いながら奴隷たちは島の観光スポット調査に出て行ったのですが。

 それから日替わりでお義父さんとお出かけをしていたようでしたな。

 ちなみに毎晩俺は覗きをしてユキちゃんの魅力引き上げを行いましたぞ。

 ウサウニー姿だと成功率が非常に高かったのですピョン!

 まあ……その姿ならな。と記憶の中のお義父さんも呟いてましたな。


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