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盾の勇者の成り上がり  作者: アネコユサギ
外伝 真・槍の勇者のやり直し
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フロートソード


「では出発ですぞー! だだだー! ですぞー!」


 進むべきはこの先ですなー!

 っと進んだ先に出てきたボスは……。


「ガウガウー!」


 アンスティブルという名前の大きなバルーンでしたぞ。

 てっきりバルーン系のボスはキングバルーンとかそんなのかと思っていましたが違うのですな。

 まず武器チェンジが出来るか確認ですぞ。

 チェンジは出来ますな。


「では樹にチェーンジですぞ!」


 バシュッと樹にキャラチェンジしてやりますぞ。

 フッと即座にキャラチェンジが出来ましたな。


「ボス戦中もキャラクターチェンジは出来るみたいですね。錬さん」


 樹も確認したかと思うと先制攻撃で矢を放ってからキャラクターチェンジをしましたぞ。


「おい! 樹! 勝手に攻撃するな!」


 っと、チェンジした錬が樹に注意しましたが、そこでお義父さんがなるほどと手を叩きましたぞ。


「これも検証だね。攻撃中にチェンジ出来るかって奴」

「まあ良いが……その理屈だとこれもか? フロートソード! 元康!」


 バッと錬が浮遊剣を呼び出してキャラクターチェンジをしましたぞ。

 俺の近くに錬の浮遊剣が浮かんでますぞ。

 邪魔ですな! カキーン! ですぞ!

 アンスティブルの眉間に剣は刺さって跳ね返ってきましたぞ。


「なんで弾いて飛ばした!」

「邪魔だったからですぞ!」

「で、錬はフロート武器を出してチェンジした訳だけど操作はどう?」

「……出来そうだ」


 錬の出した浮遊剣がくるくると回転しながらアンスティブルへと飛んで行きますぞ。

 俺の獲物を横取りするなですぞー!

 すぐに俺は追いかけてアンスティブルへ向けて乱れ突きとエアストジャベリンを放ちますぞ。


「喰らえですぞー!」

「ガアアアア!」


 ドスッと手応えはありますが一撃では倒せない様ですぞ。

 このダンジョンの独自仕様が面倒ですな。

 で、くるくると舞っていた錬の浮遊剣もアンスティブルを切り裂いていましたが30秒過ぎた頃にフッと消えましたぞ。


「チェンジで出した武器は時間制限で消えちゃうか……」

「ですが尚文さんが進まないと行けないとき等にも使えるので便利ですよ」

「そうだな。俺も自分が戦わない遠隔操作なら浮遊剣を使えるから一定時間とはいえ出来るなら良い」


 などと話をしている間に俺はアンスティブルをハチの巣にして仕留めましたぞ。


「ガアアアアア――」


 光となってアンスティブルは消えましたぞ。

 そして武器に何やら光が入って行きましたな。

 ドロップ品が出た様ですぞ。


「えっとドロップ品はロイヤルバルーンブローチね。装備効果はバルーンに狙われなくなる。それとバルーンのクラスアップで特殊効果が発生……」

「こんなアイテムがあるんだな」

「ゲーム時代にはないんだね……」

「バルーンなんて僕たち飼っていませんよ? 売るか国に渡して実験ですかね?」

「単純にあのボスになる道具だったりしてね」


 先ほどのボスにバルーンが進化するのでしょうかな?


「バルーンと言えば最初の世界で村にいた覚えがありますな。お義父さんがラフ種に改造してしまいましたぞ」

「本当、元康さんの知る最初の尚文さんってラフタリアさんの事が好きすぎですよね」

「ラフちゃんは確かに可愛いとは思うけどねールナちゃんも可愛がってはいたし」

「ルナはラフ種やイミアで我慢すれば良いというのに」


 錬がブツブツとルナちゃんへの愚痴を言ってますぞ! ルナちゃんは悪く無いですぞ!

 ルナちゃんのストライクゾーンがキールとイヌルト錬なだけなのですぞ!


「あ、更に追加でバルーン以外もクラスアップに効果があるみたいだよ」

「どんな効果があるんでしょうね。フィロリアルやドラゴンみたいな特殊クラスアップの媒介アイテムみたいですけど」

「フィロリアルに使ったら膨らんで飛び始めたりしてな」


 飛ぶならフレオンちゃんがいますぞ! そしてフレオンちゃんの因子を使うだけでフィロリアル様は飛べますぞ!

 そう思いましたが、ラフ種を作った際のお義父さんがフィーロたんにバルーンみたいにガスで浮かせようとしたらしいと婚約者がフィーロたんから聞いたと言っていたのを思い出しましたぞ。

 ですがその飛び方はどうなのですかな?


「ただでさえ丸いフィロリアル共が丸くなって浮かぶのか?」

「何処のパワーアップアイテムでの変化かな?」

「丸くて飛んじゃ駄目なの?」


 パタタとライバルの羽音がしますぞ。

 そういえばライバルは丸いですな!

 HAHAHA!


「……」

「なおふみ、別に気を使わなくて良いなの」

「そうだね。ダメって訳じゃ無いよ。ただ、そう言ったギミックがあったりするだけかなー」

「フィロリアル様はお前のような姿で飛ばすわけにはいかないですぞ!」

「なんとでも言えなのーん」


 く……ライバルめ! 俺の嫌みを聞き流しやがったですぞ。


「むしろ俺がペックルだからコレを装備したら膨れて浮いたりしてね。ペンギンで太って膨らんで浮いちゃうレトロゲームがあるし」


 なん、ですと!

 お義父さんがバルーンのように丸くなって浮かぶのですかな!?


「試しに装備して見ます? 尚文さん」

「樹! お義父さんで実験するなですぞ! むしろお前が頬袋を膨らませて飛ぶのですぞ!」


 お義父さん風船は俺が持ってお散歩するのですぞ!


「今後のギミック的にありそうで恐いなー……あ、特にそう言った効果は無いね」

「残念ですね。僕は頬袋を膨らませて飛びません!」

「残念がらないで欲しいなー自爆もしてるし……」

「話を変えるぞ。バルーン型のフィロリアルって変な動きしそうだな」

「跳ね回って喜びそうですけどね」

「有効活用の方法は後回しにして進もうか」

「ですね。とはいえ、仲間を強化するって要素まで手に入るとなると波が発生する時期に行きたかったですね」

「単純に経験値が美味しいしな……このダンジョン。カンテラ以外のLvもかなり入りやすいぞ」


 俺はアンスティブルを倒して開いた先へと進んで行きますぞ。

 その間にお義父さん達は雑談を続けていますぞ。

 で、進んだ先は分かれ道というより高低差のある道ですな。

 片方は垂直な壁があって先に進みづらくなっていますぞ。登ろうと壁に槍を突き刺しましたが刺さった直後に槍が抜ける不思議な壁で登れませんぞ。

 ジャンプで飛ぶには高さが足りませんな。もう一段あれば行けそうですな。

 お義父さんがエアストシールドを出せば足場で行ける気がしますが……。

 もう片方は普通に歩いて行けますな。


「ここは高い方に行くのが良いですなー! 元康、フライングモードで行きますぞー!」

「ちょっと待て元康!」

「元康さん! そっちはダメです!」


 錬と樹が注意をして飛び上がろうとした俺を制止してキャラクターチェンジをしましたぞ。


「うお! ですぞ!」


 画面には樹がいますぞ。


「なんですかな樹! 俺の邪魔をして華麗に飛んで見せるつもりですかな?」


 この島に来る際にユキちゃんに話したアレをここで実践して見せるつもりとは高尚な態度ですぞ。


「誰がそんな事をしますか! 違いますよ」

「こういう初見だと片方しか行けなさそうなのは道なりに行くのが正解だろ。ゲーマーの勘が告げている。全てのマップを回るのが鉄則だ!」


 何やら錬と樹が謎のこだわりを言ってますぞ。

 攻略するのが大事で全てを進む必要があるのですかな?

 お前達は元の姿に戻るのが目的のはずですぞ。


「なんだかんだみんなゲーマーだよね」

「とにかく、今回はこっちです」


 そう言って樹がスタスタと進んで行くと……人参のマークをした見覚えのあるアイコンが書かれた透明な壁みたいなモノにぶつかりますぞ。

 その先には祭壇に光があるようですな。


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