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盾の勇者の成り上がり  作者: アネコユサギ
外伝 真・槍の勇者のやり直し
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吸血鬼城


「そうですね。ここは一番槍という言葉もありますし、元康さんに行ってきて貰いますか。迷宮内はLvが別で反映されるようですけど」

「やって見せますぞ!」

「元康様ー! ファイトですわ!」


 ユキちゃんが応援してくれるので良い所を見せねばなりませんな。


「では行ってきますぞー!」


 円から出てカンテラを持って俺はそのまま扉を走り抜けますぞー!


「念のため確認を……やっぱり扉の前に透明な壁がありますね。行けるのはカンテラを持った元康さんだけのようです」

「キャラチェンジは……あ、こっちからでも出来るみたいだよ」


 カンテラから声が聞こえてバシュン! っといきなり視界が切り替わりましたぞ。

 気付くと槍の紋章のある円に立っていましたぞ。

 部屋の中央、門の映像内にはお義父さんが立っていて手を振っております。


「なるほど、円に入ってチェンジ出来ると画面の左上にLvがあるな。これは個人で別か?」

「検証が必要そうですけど……あ、ステータスが石版に表示されてますね。Lvは共通というかカンテラのLvのようですね」

「お義父さんですぞー」


 お義父さんに手を振り返しますぞ。見えてますかな?


「じゃあ元康くん、戻るよー」


 バシュっと視界が切り替わり、先ほどの場所に戻りましたぞ。


「カメラアングルはその部屋といった所でしょうかね」

「見てるだけなら楽だな」

「とにかく、元康さん。そのまま進んで行って下さい」

「樹の命令はどうかと思いますが、わかりましたぞー!」


 ドタタタ! っと俺は城の中を進んで行きますぞ。

 すると廊下で魔物がいますぞ。パープルソウルウィプスという幽霊系の魔物ですな。

 ブリューナクを放とうとしましたがスキルが出ませんな。


「エアストジャベリンですぞ!」


 ドシュッとパープルソウルウィプスは容易く消し飛び経験値が入りますぞ。そこそこ入りますな。

 雑魚魔物枠でしょうが実入りは悪く無いのではないですかな?


「経験値表示が見えましたね。結構……多くないですか?」

「そうだな。カンテラLvとは別に元康にも入っている様に見えるがどうなんだ?」

「入ってますぞ」

「石版の説明からすると区画を跨ぐと再出現するそうですけど……」


 部屋を出入りですぞー!

 廊下から部屋に入って即座に廊下に出るとパープルソウルウィプスが居ましたぞ。

 即座にエアストジャベリンを放つとカンテラのLvが2になりましたぞ。


「リポップ早いな」

「逆に倒しても通る際に再度戦わないと行けないのが難点ですよ」

「そこは無視して通過すれば良いんじゃ無い? まあ、ついでに稼ぐって意味で倒して行くのも良いけどね」

「ふむ……」

「稼ぎには良さそうですけどね。とにかくどんどん進んで行ってください元康さん」

「樹に言われるまでも無いですぞー」


 という訳でサクッと俺の俊足で進んで行きますぞー!


「こう、元康くんがウサウニーだからか一人で走る分には早いね。同じ速度が出せそうなのはイヌルトの錬かな?」

「どうだろうな」

「ここでも四種族の特徴がありそうですね。先ほどいたダンジョンでの要素を含めてですが」


 と、お義父さん達の声が聞こえる中で俺は出て来る魔物を片っ端から倒していきますぞ。


「とー! ですぞー!」


 ここはいろんな魔物が出現しますな。幻影らしいですが千差万別の様子ですぞ。


「ドロップ品はー薬草とか……安物のナイフとか剣もあるはずだけどさすがに手に入らないっぽいね」

「待ってください。レアアイテムは出るみたいですよ」

「武器素材で出るそれぞれの武器とレアアイテムは出ると……」

「プラド砂漠みたいに勇者達の宝物庫なの?」


 ライバルが小首を傾げつつお義父さん達に尋ねている様ですぞ。


「勇者達の修行場らしいですからね。そちらで隠されていた品々もここでは魔物の幻影を倒すだけでアンロックされて入手……武器が生成してくれるのでしょう」

「なるほどなの。仮にここが隠されていなかったら勇者達は波なんて恐くなさそうなの」

「……あり得る話だな。元康が知らなかった所を考えて隠し通したかった本命の隠しダンジョンという奴かもしれん」

「無駄に凝った要素があるのはどうなんでしょうか」

「だが、元康がサクサク仕留めて手に入る経験値は中々多いぞ。奥に行って強力な魔物を倒した際の経験値を考えたら凄い事になるぞ」


 なんて様子でお義父さん達が分析している間にカンテラのLvが20まで上がりましたぞ。

 超余裕のサクサクですぞ。

 そしてですが、ダンジョン故に沢山の分かれ道があるのですぞ。

 その中を俺は適当に進んでおります。


「ふと気付いたんだけどさ、ここでも種族ギミックがあるとしたら隠れているアイテムを嗅ぎ分けられる錬をデフォで出撃させないといけなくない?」

「お義父さん。俺の鼻を侮ってはいけませんぞ。錬如きの鼻よりも嗅ぎ分けて見せますぞ」

「一体何を張り合っているのでしょうね」

「元康に任せておこう。マップを見れば隠し部屋とか想像しやすい気がする」


 錬が出撃したくないのか俺に探索を譲ったようですぞ。


「まー……今回のダンジョンってマップ完備で……こう、城の中を探索ってギミック的なモノから考えると通称メト○イドヴァニアって代物っぽいね。こっちのマップの所為だろうけど」


 お義父さんがそう呟きましたぞ。


「僕も似たようなゲームをプレイした事がありますね。探索をメインに置いた2Dゲームっぽいのは間違いないです」

「そうだね。元康くんサイドだとしっかりとしたダンジョンなんだろうけどこっちの画面だと2Dアクションゲームっぽい所がそうだね」

「一体どんなジャンルなんだ?」

「まー……有名所は吸血鬼の城に乗り込んで倒すってゲームかな。行ける所に行って場内のボスを倒して、その先で手に入る道具や能力で行ける場所がドンドン増えていく感じ」


 吸血鬼ですかな? 確かシルトヴェルトの方で盾の勇者が望んだからと代々吸血鬼になろうとする種族がいるのでしたな。

 確か後年、シルトヴェルトに行ったお義父さんがそんな熱心に血縁を磨かなくて良いからとお達しをしたのを思い出しましたぞ。


「ほう……俺もゲームは沢山していたつもりだが、こんなゲームもあったんだな。なんとなくやった事があるような気もするが詳しくはなかった」

「尚文さんが経験豊富過ぎるだけですよ。むしろこの世界に似たゲームを知らないって方が奇跡だったくらいですって。吸血鬼……そういえばですが、活性化地の名前がそれっぽくありません? ドラウキューアってありましたよね?」

「そうだね。ドラキュラ、カーミラ、ノスフェラト、ヴラド辺りが訛ったっぽい開拓地名ばかり……まさか過去の勇者がこの城を攻略する際に皮肉って名付けたとか? 樹! どうなの?」

「知りませんよ! 僕の命中で妙な確信をしようとしないでください!」


 お義父さんの推測で活性化地の名前の由来が出てきましたぞ。

 実際はどうなのでしょうかな?

 どうやら吸血鬼の城をクリアするのが目的なご様子。

 つまりはこの城の主になるのが最終目的ですぞ。


「ここをクリアして吸血鬼元康をして見せますかな?」


 吸血鬼のマントを着けた俺ですぞー! フハハハハ! ですな。


「元の姿だったら似合いそうですけど、今はウサウニーですよね」

「実にファンシーだね」

「お義父さんは吸血鬼の俺とウサウニー吸血鬼の俺だったらどっちが好みですかな?」

「その二択を俺に求めるわけ!?」


 お義父さんが困った様なお声を出していますぞ。

 その間に俺はフィーロたんの吸血鬼姿を想像しますぞ。

 おや? 確か平和になった後にフィーロたんが村のハロウィンで仮装をしていましたな。


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