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喋る犬と宇宙外交官  作者: メロ
喋る犬とコルーパの正体
7/21

宇宙外交官とコルーパの正体 ①

 僕はベッドの上に寝そべって、頭をフル回転させていた。横の出窓には、ノートとシャーペン、消しゴム。僕なりにいろいろと考えてノートに書いてみた。

 でも、謎が多すぎるのと、その謎がややこしいのでノートはぐちゃぐちゃになっていた。この状況に至るまでの間に昼食の時間が入っていたのだが、余談として聞いてもらいたい。

 今日の昼食は、お母さんがいないので、コンビニで唐揚げ弁当を買って、部屋でたいらげた。コルーパを閉め出して食べたので盗られる事はなかった。

 食べて満腹になると、机の奥から新品のノートを取り出して謎を解明するために、頭をフル回転させていたという訳だ。

 でも、頭を使ってばかりではいけないので、僕はひとまず休む事にした。目をつぶると、音がよく耳に入る。時折、吹き抜ける風が風鈴をちりんと鳴らす。僕は、あまりの心地よさにぐっすりと寝入ってしまった。

 目が覚めると、もう日が沈んでしまいそうだった。僕ははっと起き上がると、ノートを取り、カリカリと書き始めた。これでつじつまが合えば、この謎は解明した事になる。それには、何かが足りない。ここで少々、何故僕が謎を解明できそうになったか書いておこう。その理由は夢の中にある。


 夢の中、僕は時が止まっている中にいた。昨日と同じ様に笑い声が辺りに響く。コルーパはというと、僕の目の前に固まって座っていた。

 まあ、いい。こいつはほっといて、さっさとあの少年を追おう。

 僕は外に出て急いでコルーパと初めてであった場所に向かって走った。やっぱりそこには、僕に背を向けている少年がいた。いや、少年だけじゃない。コルーパまでもがいる。一体どういう事なんだ?

「どうして、コルーパがここにいるんだ。あのときは、ここにいなかったはずだよ」

 僕がコルーパに言うけれど、コルーパは反応しない。よく見ると、コルーパはあの少年と向かい合っている。それに、何故かコルーパは少年に向かってウーッと唸っている。そして、僕がいるのに気がつくとワンと吠えた。

「来るな、天馬!お前はここに来ちゃ行けなかった!」言うと、すぐに少年に向き直った。「天馬、離れろ!どうしてここに来たんだ!」

 僕は訳が分からなかった。これは夢のはずだ。何でだ?こんな場面、見てないぞ。

「どういう事だ!説明しろ、コルーパ!」

 すると、少年がコルーパを無視して僕の方に向いた。この顔はしっかりと覚えている。忘れるはずがない。人間の顔なんだけど、人間じゃない。目自体が青色に染まっている。僕がこの少年に一言言おうと、口を開きかけたとき、少年の目が青色に光った。

「うるさいっ!」

 少年の口が開いた。その瞬間、ぶわっと空気が海の様に波だったかと思うと、僕とコルーパは吹っ飛ばされた。そして、その周囲の家の窓がパリンという音を立てて割れた。

 ――僕はそこで目が覚めた。現実か、夢かは定かではない。先ほど『夢』と書いたかもしれない。でも、それは僕が夢だと思いたいものとして認識してほしい。

 カリカリとノートに書いていて、また僕は詰まった。そのページをビリビリと破ると、くしゃくしゃにしてゴミ箱にシュート。僕が投げた、紙のボールは見事ゴミ箱にゴールイン。……やったぜ。

 僕は満足すると、立ち上がった。外に出て、コルーパと初めてであった場所へ急ぐ。

 もちろん、そこにはあの少年もコルーパもいない。僕は、ふと周りを見渡した。ぐるりと見て、ある一点で僕の視線は止まった。家の窓ガラスが割れている。反対側の家もそうだ。粉々に割れている。さらに、僕は足下を見る。そこには、何かが爆発したような後があった。本物みたいに濃くはない。でも、微かに焼けた匂いがする。

 あの夢のおかげで、謎が解けると思ったけど、ますます謎は深まってしまった。

 でも、僕にも一つだけ謎が解けた。あの僕が夢だと思っていたものは、夢ではなく現実だったって事だ。

 うーん、でも、そうなると僕がどうやって、あそこに行ったかってことが最大の謎になる。なんせ、僕が夢だと思っていたものから目が覚めたとき、僕はベッドにいた。確かに、僕は寝ていたんだ。でも、あの出来事は現実で起こっていた……。

 あー、もうやめた!僕は家に向かって歩き出した。帰り道、窓ガラスにひびが入った家が目に留まったけど、僕は目をそらして歩いて行った。

 家に帰ると、玄関口にはコルーパがいた。僕が靴を脱ぐと、コルーパがこっちに来いとでも言う

様に、首をひょいとやった。

 僕はきどって歩いて行くコルーパについて行くと、そこはリビングだった。ちょうど夕方のニュースがやっている。僕はソファーにどっこいしょと座って、テレビを眺めた。??どっこいしょって、おじさん臭いかもしれないけど、僕だって疲れてるんだ。だから、僕は気にしない。

 ニュースは、地震についてだった。キャスターの横で地質学者みたいな人が何やら難しい事を言っている。どうやら、夕方の地震の事のようだ。……夕方に地震なんてあったか?震源地のところを見ると、なんと、この近くだった。

 地質学者が解説を終えると、次は自称、宇宙真理学者が出て来た。

 聞いていると、地震の発生した時間に世界各地でUFOの目撃情報が殺到したようだ。一番目撃情報があったのは、日本だった。

 特に、ここの地方で多く目撃されてようだ。ここ最近、UFOの目撃情報は多く、目撃者もたくさんいたようだ。この学者さんも見たようだが、写真や動画を撮り忘れたと、たいそう悲しそうだった。

 最後にこの学者さんは、UFOこそ私の全てです、と言った。学者さんがいなくなった後も、UFOの事がずっと続いた。

 地震とUFOなんてどこが関係あるんだ?もう一度、テレビに顔を向けると、ニュースキャスターが、「実は、地震が起こった時間帯と、UFOの目撃情報があった時間帯が一致していたのです!」と叫びに近いような声で言っていた。ふと、コルーパを見ると、真剣な目でテレビを睨んでいた。

 僕はお母さんに地震の事を聞いた。

「ねえ、地震っていつあった?」

 すると、お母さんはしばらく考えた後、答えた。

「そうねえ、四時ぐらいだったかしら」

 四時と言うと、僕が昼寝していた時間帯だ。いや、待てよ……寝ていたのか?あの夢は何だったんだ?僕はテレビを睨んでいるコルーパを見て思った。??明日、徹底的に尋問してやる。

 僕がコルーパを睨むと、奴はワンと吠えた。まるで、無駄だよ、って言ってるみたいに。コルーパは僕が睨んだ事に気がついていたのかは分からない。テレビに向かって吠えたのか、それとも、僕が睨んだのに、気がついたのか。

 もし、気がついたんだとしたら、どこまで僕が思っている事が分かったんだろうか?


読んでいただいてありがとうございます。

徐々に続きを載せていきます。

 

現在、2nd(よりよい表現に推敲しております)を執筆中です。



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