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喋る犬と宇宙外交官  作者: メロ
宇宙大戦争
18/21

宇宙大戦争 ②


 僕は飛び立った。言葉通りだ。僕たちは空を飛んでいる。横を見ると、さっきの人がいた。そうか、だから僕の力をコピーしたんだな、といまさら気づいた。

 下を見ると、ものすごい速さで走っている人がいる。他の人たちは、首相の船に乗っている。想像していたUFOとは違っていたけど、ものすごく大きい。一般人にみられるんじゃないかと思うと、ひやひやするけど、もう、見られたって、どうってことない。

 やがて、巨大な穴のところに着いた。まだ、シュウ……、と音を立てている。

「奴らはこのために地球に来ていた」唐突にコルーパが言った。「反政府軍は兵器を隠すために来ていたんだ。ここに、兵器がある」

 僕は驚く。奴らは、本気で攻めてくるんだな。

 そのとき、ブーン……、という音がしたかと思うと、穴から何かが飛び出た。そして、空高く、飛び上がった。

 何かが落ちてきたと思ったら、巨大な機械だった。出てきた穴よりも大きかった。巨大な円盤形をしていて、地上に這うように進んでいく。

「あれは彼らに任せておけ。天馬には仕事がある」コルーパが言った。

 隣にいた、男の人が空を指す。巨大な円盤がこっちに向かってくる。

「あの艦隊を頼んだよ。俺は最終兵器とやらを倒しに行く」

 そういうと、男の人は飛んでいった。

 日が陰ったなと思うと、さっき見たのより、ずっと大きな円盤が来ていた。扉のようなものが開いたと思ったら、そこから小さな円盤が大量に出てきた。

 地上では、円盤形の兵器がズーン、ズーンと音を立てながら、あたりを破壊していく。状況をじっくりと観察している余裕はない。

 僕は艦隊に向かって速度を上げた。

 まるでゲームのようだった。魔法の弾や、手から出る、黄色いビームはないけど、それでも十分だった。僕の手は、ダイヤモンドよりも硬い。その証拠に、UFOに手で切るように腕を振ると、まるでチーズのように裂けていく。

 しかし、相手だって、ものすごい数で襲いかかってくる。これは、気が抜けないな。と、思った矢先、何機か固まって突進してきた。だいぶ前に、僕が熱中したSF映画のように、赤色の弾を打ってくる。避けられない、と思ったとき、僕の胸に弾が当たった。ものすごい衝撃が駆け巡る。何か熱いものを押し当てられたかのように痛みが襲う。

 僕はそのまま、落下していった。一気に力が抜けて、ヒュウゥと音を立てながら落ちていく。何機ものUFOが、追い打ちをかけようと、撃ちながら急降下してくる。その弾を何発も体で受けながら、ビルに真上から突っ込んでいった。

 しかし、気分はいい。スーパーマンってこんな気分だろうか。アニメとかで落下のシーンがあるけど。うん、僕はかっこいい。

 ガラガラとビルが崩れる。僕はがれきをよけると、よいしょと立ち上がった。指をポキポキと鳴らして、上を見上げた。UFOがビルの真上でホバリングしていた。

 僕は足に力を入れると、思い切り飛んだ。そのまま、回転しながら、機体に穴を空けてやった。素早く、機体の破片をつかんで、周りにいたUFOに向けて投げた。破片は、僕の――石の力で、鋭くとがっていき、全ての機体に穴を空けた。

 残るは、空母だった。僕はその周りをうろついた後、空母に触って、石の力を使った。最初からこうすればよかったのだろうか、空母は崩れ落ちた。

 僕はそのまま、「兵器」に向かって、飛んだ。

 

 「兵器」は無数の触手を伸ばして、あたりを破壊しながらゆっくりと進んでいた。「兵器」は触手をビルなどに向かって振り回したりしている。僕は触手を避けながら、「兵器」に向かっていった。

 「兵器」は生き物だった。近づいたら分かった。僕はてっきり機械かと思っていたけど、操縦席なんかないし、目がある。それに臭い口まである。これは生き物だ。

 近づいてみていたら、目がギョロリと僕の方を見た。その次の瞬間、口元が赤く光ったかと思うと、赤い光が口から飛び出た。一瞬の出来事だった。僕はそれを避けることが出来なかった。光をまともに受けて、僕は吹っ飛んでいった。ビルを突き抜け、アスファルトの道路に打ち付けられた。

 すると、足の速い超能力者のおばさんが、瞬時に僕の方へ駆け寄ってきた。

「大丈夫かい?」

「ええ、まあ何とか」

 僕はかろうじて返事をして体を起こした。それを見ると、おばさんはにっこりと笑って、「兵器」の方へ走っていった。僕がふうと一息ついていると、遠くの方から叫び声に似た声が聞こえた。

「アアアァァ!」

 何事かと思って、飛んで見てみると、遠くで大爆発が起きていた。そして、爆風が広がって、こっちにまで来た。僕はとっさに超能力者の人たちの元に素早く移動し、石の力を使って超能力者の人たちの周りにシールドを張った。その直後、ものすごい爆風が襲った。僕は耳をふさいで目をつぶった。しばらくすると、爆風は消えていた。が、何も見えなかった。

 周りが真っ白だった。


読んでいただいてありがとうございます。

徐々に続きを載せていきます。

 

現在、2nd(よりよい表現に推敲しております)を執筆中です。



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