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彩夏音の魔法のペンダント2  作者: 白浜月
8/11

犬が…。

私は自分の部屋で、パン作りについていろいろと調べていた。

するとクローゼットの方から、

「キャン、キャン。」

と子犬のような鳴き声が聞こえた。

えっ!?

今のって、空耳?

クローゼットの方から聞こえたけど、きっと外からだよね?

誰かが犬と散歩しているのかな?と窓から外を見てみた。

でも誰も犬を連れている人はいない。

何か別の音がそう聞こえただけだと思うことにした。

するともう一度、同じように聞こえた。

クローゼットを確認したいけれど、怖い。

犬のような鳴き声だけど、でも実際はものすごく恐ろしい生き物が出てきたらどうしよう?

ホラー映画に出てくるような、何かが飛び出してきたらと思うと、私はしばらくその場で固まっていた。

でもこのまま確認しないのも…。


私は恐る恐るクローゼットに近づいた。

静かだ。きっと気のせい…。

また戻ろうとすると、鳴き声が

…。

私は、

「お父さーん。」

と呼んだ。

一人では確認なんて、とても無理。


「どうしたんだい、彩夏音?」


「クローゼットから、犬の鳴き声がするの?

怖いから、一緒に確認して。」


と頼んだ。

お父さんと二人、同時にクローゼットを開けてみた。

驚いたことに、本当に犬がいた。

一体いつから?

かわいいけれど、近づけない。

まさかお父さんからのサプライズプレゼントなんてこと、ないよね?

でも何も言わないところをみると、多分違うみたい。

どうしよう?と思っていると、

ワンちゃんが、


「彩夏音。」


と私を呼んだ。

えー!?


「犬がしゃべったー。」


私は驚いて、ワンちゃんから逃げようとした。


「待って、彩夏音。」


ととめられた。


そして、ワンちゃんが私の方に向かって手をかざした瞬間、

私の胸元がピカッと光った。


「何なのー!?」


眩しい中で目を少し開けてみると、ペンダントがあった。

どうしてペンダントが…。


ワンちゃんが、


「彩夏音、ペンダントを触ってみて。」


と言った。


私がペンダントを持ってみると、ペンダントの輝きが落ち着き、そして、その輝いていたところに私が映っていた。

過去の私?

その私はあのワンちゃんと仲良さそうに話している。

どういうこと?

私、このワンちゃんを知ってるの?

と思った瞬間、目の前がぐるぐるとまわり、また頭がズキズキと傷んだ。

ここまで痛いのは初めて…。

痛い、頭が割れそう。

だんだんと意識が薄らいでいく…。



そういえば私、

このワンちゃんのこと、

知ってる………。

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