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彩夏音の魔法のペンダント2  作者: 白浜月
10/11

2つに…?

お父さんが出張でいない夜、私はお母さんと彩耶夏と三人でリビングで楽しく過ごしていた。

なるべく部屋にいたくないという思いもあって…。

久しぶりに三人で女子トーク?ではないけれど、会話に盛り上がっていた。

お母さんが、


「もうそろそろお風呂に入って寝なさい。」


なんて言うけれど、私は、


「もう少しいいじゃない!?」


と時間を稼いでいた。

遅くなれば、しゃべるワンちゃんも出ないだろうと思って。

夜遅くに出たら嫌だなぁ。

だから幽霊じゃないってば。


恐る恐る部屋に戻った、

自分の部屋なのに。

怖がりな私は、念のためクローゼットの扉を、開けっ放しにしていた。

単純に開けるのが怖いから。

でも全開しても死角になる部分も少しある。

私、怖がりすぎだよ。

あのワンちゃんは怖いものではないはず。

不思議と、恐怖を与えるようなことはしないと感じた。

だから大丈夫、

落ち着いてゆっくり過ごそうと思った。


結局その夜、ワンちゃんは現れなかった。

でもただそれだけでなぜか嬉しかった。



お父さんが出張から帰って来た日、私はお父さんをこっそり部屋に呼び、ワンちゃんのことを問いただそうとした。

お父さんは何て話そうか、ちょっと戸惑っている様子だった。


「お父さん、ごめんね。

出張で疲れているのに…。」


と言うと、


「彩夏音。」


と呼ぶ声が…。

出た!?

あのワンちゃんだ。

クローゼットの方を見ると、

いた。

そして、ゆっくりと私に近づいてきた。

よくみると、ワンちゃんは少しげっそりしていて、この前よりもかなり疲れているように見える。

どうしたんだろ?

私に近づきながら、また前のように私の方に手をかざした。

するとあのペンダントが再び現れ、この前以上の輝きが…。

その輝きの中にまた私がいた。

以前の、中学生の時の私の姿が、まるで走馬灯のように駆け巡っていた。

その中には、なぜか乾君の姿も…、

どうして乾君が?

乾君とは高校で知り合ったはずなのに…。

乾君…。



そうだ、

と思った瞬間、パラッと何かが床に落ちた。

見るとペンダントが落ちていた。


でも私のペンダントはそのままある。


えっー!?

ペンダントが2つに?

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