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彩夏音の魔法のペンダント2  作者: 白浜月
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新しい友達。

「おはよう、乾君!」

私の登校後は、この言葉から始まる。

高校生活はとても居心地が良くて、さわやかだ。

でも私と同じ中学からこの高校に入学した人は少ない。

同じクラスに顔馴染みである人が一人もいなくて、正直最初はちょっと不安だった。

友達が出来るか心配していたけれど、隣の席の乾君が、私のその不安を解消してくれた。

優しくて、こまめに話しかけてくれる。

まだ友達や話し相手があまりいない時には、私が一人にならないように接してくれた。

感動的、良い人~。

乾君と話している時に、乾君とは逆の、反対側の隣の席の品川彩心(しながわいろは)ちゃんが、偶然興味のあった内容だったのか、会話に入ってきてくれて仲良くなった。

品川さんとは同じ電車通学なので、駅までも一緒に帰る。

ある日、

「笹崎さんって…。」

「あっ、彩夏音でいいよ!」

「じゃあ、彩夏音。

私のことは彩心でいいよ。

彩夏音ってもしかして、乾君のこと好きなんじゃない?」

ドキッとした。

どうしよう。

返事に困っていると、

「やっぱりね。」

と言われてしまった。

「実は私も好きな人いるんだ。」

「誰?」

「同じクラスの東雲(しののめ)君っているでしょう。

東雲翔夢(とむ)君。

同じ中学だったんだぁ。

その頃から好きだった。

絶対同じ高校に行って、告白するぞって決めてたの。

だから中学の時は、ひたすら勉強を頑張ったよ。」

「そうだったんだ~。

好きな人と同じ高校に行く、

って目標にしてたんだあ。

いい話だね。

それよりも私、東雲君ってどの人かわからないな。」

「えっ!?

彩夏音には男子は乾君しか見えてないの?」

「そんなことないよ。

明日確認してみるね。」

「それよりも、彩夏音はどうしてうちの高校に来たかったの?」

「それが覚えてないんだよね。

何か目標があったような気がするんだけど、全く…。」

「何それ!

記憶喪失?」

「まさか…。

そんなわけないでしょう。

冗談言わないでよ。」

そういえば私、中三の時の記憶ってすごく曖昧だったような…。

きっと受験勉強で忙しくて、バタバタしていたからかも。

「アハハ…。

彩夏音って面白いね。

今度学校の帰りにお茶しない?」

「絶対行く~。

寄り道出来るなんて、高校生って楽しい~。」

私は、新しく始まった高校生活にワクワクしていた。

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