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爆縮と体温の機知(11)

尻尾を振る

枝分かれした巨大な川のように

ザラリとした樹皮に触れ

目の前の木にあるだろう

硬さの中にある固さを

感触として知る

不恰好な捨て方をしているより

まだ良いという気がする

死者のような姿で

動けることだけが取り柄よりは良い


ズボンに張り付いた

植物の種の行き先と

時間に取り込まれたものの行き先は

近くに在りながら遠くに在る

長短の問題ではなく

長い螺旋に含まれた意思のような

小さいが

大きな違いがあるように感じる

知ったところで

全く変えられないものである


縦長に伸びる煙の線が

潮風で折られる時に

無音の叫び声を上げる

静かにくの字になり

また元に戻る

認識されながら

外側にあることは

ただの武器にしかならないからだ

好きなように流れるが

居なくなることはない


遠くで飛んだ魚の水音を合図に

花火を回す

糸の付いた回転体は

棒の先で振り子運動しながら

円を描いている

陽が落ちても

そこだけは明るい

太陽ほど豪勢では無いし

質素な灯りではあるが

好きな分だけ照らせるのである





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