王国サーキット!
第一話 手のひら返し
「はぁ? 王国でレースが開かれる? 招待状が来た? 行く訳ないだろ魔王の俺が……何? 優勝賞金100万リラ? 早く参加要綱を見せろ!!」
第二話 謎の美少女
「こんにちは」
「え……こんにちは?」
「お互い、いい走りをしましょうね」
「フルフェイスのヘルメットで参加すんのか?」
「はい、そうですよ。私、謎の美少女ですから」
「魔王より怪しいやつが参加してるとは思わなかったわ」
第三話 レーススタート
ドゴオオオオン!!!
「!?」
第四話 第一の刺客
「なんだ!? いきなり後ろで爆発が起きたけど……あれは勇者のマシンが燃えてんのか?」
「おのれ、よくも勇者様を!! わが名は騎士ゲルデオ! 魔王覚悟!!」
「違っ!? 俺じゃねぇよ」
「お前以外に誰が勇者様のマシンを爆破すると言うのだ!? お前が卑劣な魔法を使ったのだろう!」
第五話 騎士の二コマ落ち
「貴様に姫様はやらん、貴様の野望砕かせてもらうぞ!」
「姫様? ああ、副賞でお姫様と結婚する権利がもらえるんだっけ?」
「馬鹿者! そっちが正賞に決まっておるだろう!? どこまで不敬なのだ!? ――ん? ぐわあああああああ!」
第六話 味方?
「あら、ちょっとだけマシンが当たっちゃったみたいね」
「ちょっとじゃねぇだろ……相手のマシンが浮くほどのタックル仕掛けてたじゃねーか……」
「そうだったかしら?」
「なんにせよ助かった、お前は?」
「私はアンナ、魔法使いよ、よろしく」
「なんで俺を助けたんだ?」
「もしもの時の保険のため? 私、勇者に勝ってほしくないから」
「いや、普通勇者を助けるもんじゃないのか?」
「優勝したら姫様と結婚しちゃうじゃない彼が」
「……そういうことか」
第七話 タッグ
「姫様なんかに彼をあげてなるものですか」
「『姫様なんか』って俺よかよっぽど不敬だな、つか、勇者のマシン爆発したから大丈夫なんじゃないのか?」
「んーあれ私がやったんだけど、あんまり手ごたえがなかったのよね」
「犯人お前かよ」
「と言うわけだからあなたに頑張ってほしいのよ、あなたにとっても悪い話ではないしょう?」
「まあな」
「じゃあ決まりね、私は後ろからサポートするからよろしく」
第八話 魔法
「勇者をやったのは『爆発』の魔法か?」
「そうよ、私が持ち込んだ魔法は『爆発』、強力だから大会から一回限りの制限受けたけど」
「じゃあお前もう魔法使えないのか? サポートできないじゃねーか」
「そうでもないわよ抜け道で魔法もう一回使えなくもないし。情報も多少あるわ」
「お、じゃあ他のやつらの持ち込んだ魔法って分からないか?」
「ディアンの……勇者の魔法は『逆境』よ。ピンチ度に応じてマシンの速度が上がるわ」
「あいつ今大逆境じゃねーか」
「結果的にね、スタート地点で仕留めたかったのだけど」
「いや、だから怖ぇよ、他のやつらの魔法は?」
「それは分からないわ。ただ……大きく職業からかけ離れたものではないのではないかしら? 僧侶のノルドは『回復』とかじゃない? あなたの魔法は?」
「俺は『結界』だ。ダメージを魔力で肩代わりする魔法だ。制限はなく魔力が尽きるまで使うことが出来るぞ」
「制限なしは強いわね」
「大会運営が俺に集中的に攻撃が集まることが予想されるからこれでいいんだと、ありがたいが」
第九話 僧侶
「あなたが魔王ですね」
「!? お前は?」
「僕は僧侶ノルド、あなたを倒してモブから脱却する男です」
「え、何て言った? モブ?」
第十話 性格
「成績も普通、魔法適正も普通、体力は中の下。そんな僕でもあなたを倒したら英雄になれるんだ」
「ま、、待て! 俺、このレース俺魔法一つしか使えない制限があるんだが? そんな奴に勝って本当に嬉しいか?」
「嬉しいですよ、なんせ相手から僕の手の届く所にまで落ちてきてくれてるんですから!」
「なんか性格悪くないか!?」
「どうなぶり殺しにしてやりましょうかねぇ!」
「やっぱ陰湿!?」
第十一話 絶対にモブじゃない
「ほらほら! もう少しでコースアウトしちゃいますよぉ! 早く押し返さないと!」
「ぐ……くそっ」
「このコーナーで勝負をつけましょうかね、いや、それはまだもったいないかな」
「どっちが悪役!? 多分、お前魔王に向いてるよ!」
「あははは! いい足掻きですねぇ――ん? うわああああああ!」
第十二話 原因
「わ、悪い助かった」
「遊びすぎでしょ」
「いやさっきから大真面目にやってるんだが……」
「あんなモブに労力裂いてたら優勝なんて夢のまた夢よ」
「……もしかして、あいつの性格歪んでるのお前のせいじゃね? 心当たりあるだろ」
「うーん、モブってあだ名でずっと呼んでたくらいかしら?」
「明らかにそれだよ!」
「それよりいいの? また来るわよ」
第十三話 ヒエラルキー
「僕の魔法は『回復』、マシンの傷はいくらでも直せますよ! 脱落するまで粘着しますからねぇ!」
「うわ、アンナの言ったとおりの魔法だ。つうかお前アンナに恨みあんだろ? アンナに直接仕返ししたらいいだろ! 俺を挟まず!」
「そんなことしたら後が怖いじゃないですか!?」
「小物か!」
「そ、それに恨みなんてないし」
「そして保身に入りやがった!」
「さあ、覚悟してくださいよ!」
「俺倒したらアンナ多分キレるぞ、今までの比じゃないくらい」
「今までの……比じゃなく?」
「アンナの表情見てみろよ」
「――ひぃ!? う、うわぁ、は、ハンドルが勝ってに動いてしまったぞぉ~」
第十四話 慈悲
「コースアウトしたな、あいつ」
「まあ、後でおしおきだけどね」
「……やめてやれよ、脱落したんだしさ」
第十五話 弓使い
「――な、なんだ? 狙撃音!?」
「あーあ、外しちゃったかー」
「新手か!」
「私は弓使いのナターシャ、よろしくねー」
「出来れば、よろしくされたくないんだが……」
「せめて前に魔法使いちゃんがいなければ狙いやすいんだけどねーやっぱ魔法使いちゃんごとやっちゃうか」
第十六話 前後衛交代
「あいつ連射し始めたぞ」
「何発か当たっちゃったわ、このままだと私のマシンが」
「アンナ、お前が先に行け、俺が後ろに下がる」
「いいの?」
「俺は『結界』があるからな、来ると分かってれば大丈夫だ」
第十七話 推理
「お、魔法使いちゃんどいてくれた、これで狙いをつけやすくなるよ」
「嘗めんなよ、腐ってもこっちは魔王だ」
「あー『結界』の魔法かーこっちの攻撃全然通らないや」
「これ以上やっても無駄だぞ、お前の狙撃には結界を突破する威力がない」
「んーまだ手はあるかな」
「!? なんだ!? 今どこから弾飛んできた!?」
「私の魔法『追尾』なんだよね、だから撃つ方向を少し変えれば弾丸は届く」
「くっ!?」
「あー『結界』の範囲を拡大したね。でも最初からそうしなかったのはなぜか? 発動する範囲が広いと魔力も多く使うから……じゃない?」
第十八話 推理返し
「このままだとジリ貧なんじゃない? 魔王君?」
「俺も一つ推理していいか?」
「うん、いいよ」
「お前、『弓使い』なんだよな? だが今使ってるのは銃だ。まあハンドル放すわけにもいかんから片手で扱えるものにしたんだろうな、だが慣れない武器で照準が定まっていない違うか?」
「……あたりだね」
「『追尾』を魔法にしているのも照準に自信がなかったからだろ、魔法使わず当てられるなら必要ないからな」
「凄いね、流石魔王君だ」
「――そしてもっと苦手なものがあるそれは――マシンの操縦だ」
「!? ブレーキ!? 避けられ――」
第十九話 一息
「ふぅ、何とかなったな……」
「お見事ね、私はまたあなたの後ろに戻るわ」
「結構、魔力を使っちまった。ちょっとペース速いかもしれん」
「温存して――とは言えないわね」
第二十話 騎士再び
「アンナ! どういうつもりだ! 魔王に肩入れするなど! ぐわあああああああ!」
第二十一話 ゲルデオ対策
「多分、ゲルデオの魔法は『頑強』で間違いなさそうね、わたしはいったんゲルデオの相手をするわ」
「大丈夫なのか? お前魔法使えないんだろ?」
「そこは運転スキルでカバーするわ。一発で沈まないなら十発殴ればいいのよ」
「お前本当に魔法使いかよ、狂戦士とかじゃなく?」
「すり潰すわよ?」
第二十二話 貴族
「やぁ、君が魔王君かな? 構えなくてもいい、今は敵対するつもりはないよ、今はね」
「お前は?」
「僕はノーティス=ビルハイド=タンケット、この王国で貴族をやってるものさ」
「長い、略して『のび太』でいいか?」
「妙にダサい!? なぜ頭文字だけで読んだんだい!? 普通にノーティスって呼べばいいじゃないか!!」
「で、何の用だよノーティス」
「単刀直入に言おう――僕が優勝する手助けをしてくれたまえ、200万リラ出す」
「魔王を買収……どいつもこいつも嘗めてやがんな」
「断る理由はないだろう? 財政が厳しいんじゃないか? 魔王軍は?」
「誇りは金で買えない――1000万リラなら考えた」
「ほ、誇りは?……う、うん、結構がめついんだね。君。流石に僕もこれ以上は出せないよ……まぁ交渉決裂なら仕方ない……ギルバート君! 来たまえ!」
第二十三話 盗賊
「俺は盗賊ギルバート、仲間になれなくて残念だよ、魔王」
「お前、あいつ雇われてるのか?」
「そうだぜ、どうしても姫様と結婚したいんだと――さっそくだがお前の魔法盗ませてもらうぜ」
「な、何だ? 何した!?」
「俺の能力は『複製』、お前の能力をコピーした。さっそく使わせてもらうぜお前の『爆発』の魔法――あれ? お前『爆発』の魔法じゃないじゃん!」
「『爆発』はあれだぞ、アンナの魔法だ」
「あの女いきなりディアンのマシン爆破したのかよ!? とち狂ってやがる!?」
「俺もそう思う――が、今回は都合が良かったみたいだな」
「くっ!?」
「お前魔力あんまないだろ? 見れば分かる。制限なしなら俺が競り勝つぞ」
第二十四話 引き際だけど……
「で、ギルバートには競り勝ったわけだが、お前はどうする?」
「ギルバート君が負けなら、僕も負けさ。僕は魔法使えないしね――と言いたい所だけど」
「お?」
「僕にも貴族として、いや男として意地がある! 勝負してもらおうか! 魔王!」
「その気概、嫌いじゃないぜ」
第二十五話 再会
「激しい戦いだったわね」
「おう、追い詰められたときに人は真価を発揮するのかもな、なかなか手ごわかった。 ゲルデオは?」
「ボコボコにしといたわ」
第二十六話 拳闘士
「この世に正義は数あれど、悪が栄えたためしなし!」
「はぁ、今度は何だ」
「俺の名は拳闘士ナック! 世界に代わってお前を断罪する者だ!」
「御託はいい相手になってやる」
「行くぞ! 『変形!!!』」
「――えええええええ!?」
第二十七話 難敵
「おい、アンナ! お前職業とあんまり変わらない魔法を持ち込んでくるって言ったよな?」
「言ったわね」
「じゃあ、あれは何だ!? 車が人型に変形したぞ!? つか、魔法か!? 反則だろ!? 凄い速度で追いかけてくるし!」
「大会委員会からの通知が来ないってことは反則じゃないんでしょうね、ルールに『変形してはいけない』なんてなかったし」
「嘘だろ……」
二十八話 男のロマン
「正義執行! マシンガンナックル!」
「あぶねぇ!」
「一撃粉砕! ロケットパンチ!」
「すげぇ! 拳が飛んできた!」
「これで終わりだ! ギガメテオブレイカー!!」
「いちいちカッコいいな!?」
二十九話 勇者登場
「追いついたよ、魔王」
「勇者か!? 今取り込み中だ!」
「ああ、そうみたいだね、じゃ僕は先に行くよ」
「……まあ、待てよ」
「これは『結界』? なんで僕も中に入ってるんだい?」
「そうだ。『結界』はな、俺が解除しない限り内側から出ることは出来ない――ちょっと二人三脚しようぜ、勇者」
第三十話 人質
「おい、ナック? だっけか? 俺を倒そうとすると勇者も一緒に倒れることになるぞ!」
「――ぐっ!? 人質だと……卑怯な」
「正義ってのはつらいよな? 弱いものを助けなきゃならないからな!」
「あれ? でも勇者は弱くないから助けなくてもいい?」
「お、おい!? 拳を振りかぶるな!? 人質に怪我させたらそんなの正義でもなんでもないだろ!?」
「そ、それもそうだな!」
「……コイツもしかして馬鹿なのか?」
第三十一話 誰?
「ディアン! 大丈夫だったぁ!?」
「え、その声どっから出してんの? 誰?」
「心配したんだよぉ? いきなりマシンが爆発したから」
「お前がやったんだけどな」
「でも、良かったよぉ、ディアンが無事で。私もういつ負けちゃうか、心細かったんだからぁ!」
「いや、ゲルデオとかボコボコにしたって言ってたじゃねーか」
「――ちょっと黙って。殺すわよ?」
第三十二話 やつの仕業
「勇者、お前よくここまで追いついてこられたよな」
「魔法の『逆境』のおかげもあるけど、一番は仲間のおかげかな?」
「仲間?」
「ああ、マシンの限界が来そうだなって時に僧侶のノルドが『回復』してくれたんだよ」
「おい、アンナそんなでかい舌打ちしたら聞こえるぞ、勇者に……」
「やっぱり持つべきものは仲間だよね」
「うぉう、爽やかな笑顔……あんなパーティーにいるのになんでこいつこんなに穢れてないんだ」
第三十三話 決意
「魔王」
「あ? 何だよ」
「私がナックをどうにかするわ」
「マジかよ、ありがてぇ」
「そのかわり、絶対ディアンに勝ってね」
第三十四話 そして……
「頼んだわよ」
ドゴオオオオオン!
「!?」
三十五話 特攻
「あいつナックのマシンに突っ込んで、『爆発』の魔法を!? そうか失格覚悟で……」
「アンナ!? 大丈夫か!?」
「お前が思ってるよりタフな女だよあいつは」
三十六話 台無し
「正義は絶対に倒れはしないんだ!!」
「燃えたまま追いかけてくる!? いい加減倒れとけ、よ!!」
「そんな体当たりはギルムガンテには効かない!」
「おう、さっきまではそうだったんだろうな、だが今は違う。さっきの爆発足下で起きただろ? パーツにガタが来てるみたいだぜ」
「――バランスが!?」
「あばよ」
「あ、忘れてた。ギルムガンテは王国機器創作組合の提供でお送りしました!!!」
「提供!? カメラに向かってピースしながら膝をついた! 台無しだよ!?」
第三十七話 王国機器創作組合
「あいつの言ってた『王国機器創作組合』って何だ?」
「えーと、王国で機械機器を作ってる集団だよ、いい噂はきかないけどね」
「噂?」
「機械至上主義で、所在は不明、イベントは乗っ取る、変な機械を押し付けてくるとかかな? あくまで噂だけど」
「分かった、冒険者に変人が多いんじゃない、王国が変人の巣窟なんだな」
第三十八話 決戦
「何にせよだ、これで邪魔者はいなくなったわけだ、勝負と行こうぜ勇者」
「こういう勝負って燃えるよね、よしやろうか魔王」
「なんか部活で競い合ってるみたいなノリだよな……」
「いいんじゃない? 俺たち勇者と魔王なんだし」
「本来そういうもんじゃないと思うけどな」
第三十九話 ゴール直前
「速い!? だが負けん!」
「流石だね、俺も負けないよ!」
「うおおおおおおおおおおおおおお!!!!!」
第四十話 決着
「判定は!? に、二位……ま、負けたのか俺は……約束守れなかった。すまんアンナ……」
「え? 俺三位なんだけど?」
「勝ってたのかよ!? じゃあ一位は!?」
「あのマシンじゃないかな?」
第四十一話 一位
「遅かったですね」
「お前あの時のフルフェイス!? 色々ありすぎて忘れてたわ……」
「えーひどいです」
「てかお前レース中いたか? 姿見えなかったけど……」
「いましたよ。最初は『透明』の魔法で消えてましたけど」
「きたねぇ!?」
「最初だけですよ? あとは普通に走ってゴールしました」
「俺らはすげえ潰し合いしてたからな……そりゃ追いつけないわ」
第四十二話 仮面の内側
「で、お前はいったい何者なんだよ?」
「ふふふ、気になりますか?」
「まあそれなりにはな……勇者も魔王もお前に負けたわけだし」
「ある時は凄腕のレーサー、ある時はパン屋のアルバイトそしていかなる時も美少女……果たしてその実態は……」
「うざい奴だってことだけは分かった」
第四十三話 正体
「この王国の第一王女! フィリア=フランシスカなのでした!」
「はぁ!? 王女!? じゃあ来賓席にいるあの王女は誰なんだよ!?」
「あっちは影武者ですね、御付のメイドに代わってもらいました」
「よく周り気がつかなかったな……」
「女の子はメイクで変わるんです」
「それ美人になるってことで変装の意味で使わん言葉だよな?」
「帽子かぶって笑顔でおしとやかに手を振ってればバレませんよ」
「笑顔が黒いんだよ、王国にはこんな女しかいねーのか……」
「なんにせよ、ありがとうございました。おかげで大会も盛り上がりました。これで王国の経済も潤います」
「?」
「他国へのチケット販売、商品販売、関税等々。このイベントでウハウハです」
「利用されたのか俺も勇者達も」
「いいじゃないですか、見てくださいよ――みんなこの祭りを楽しんでるでしょう?」
「……まあ、こういうのもいいかもな」
第四十四話
「お前自分が負けたらどうするつもりだったんだ? 自分の結婚を賞品にするなんてリスキーだろ」
「んー私を負かしてくれる人なら結婚してもいいかなーと思ってましたから……その点魔王さんは二位でしたけど……努力賞で及第点ってところですかね。どうです? 私と結婚してみます?」
「からかうな……今回は勉強させてもらった。俺は帰る」
「祝賀パーティーには参加されないんですか?」
「魔王軍は忙しいんでな――力つけたら一番にこの王国を乗っ取ってやるから覚悟しとけ」
「ふふふ、お待ちしていますよ」
毎年この日に行われる王国のお祭りでは、内容は違えど姫様が魔王と勇者たちを翻弄してそれは盛り上がっていたそうな。 めでたし。めでたし。
以下キャラクターの設定、蛇足
魔王 魔王軍を率いる魔王。貧困生活をしているため金にはがめついが、情に厚く手下からは慕われている。その後財源の確保の案として『魔王城サーキット』を企画するも手下から『頭でも強く打ったんすか?』と言われ頓挫。地道に頑張っている。
勇者 魔王もある程度そつなくこなすほうだが勇者の方が一歩先を行く。それに加え性格人柄もよくカリスマもある完璧超人。割と捻じ曲がった仲間に囲まれているがなぜか影響を受けていない。
魔法使い 勇者の前だけ猫をかぶる問題児。勇者と一緒になるためならどんなことでもする覚悟がある。一途。勇者も内面を知っていて仲良くしている。時折勇者が他の仲間に嫌われないようにフォローしていることには気づいていない。
騎士 勇者パーティーではなく騎士一派からのエントリー。規律に厳しく、自分に厳しく、他人に厳しく、姫様には甘い。賞品について抗議したものの取り合ってもらえず自分が参加することに……あくまで阻止するためなので結婚の意志はない。
僧侶 勇者との幼馴染。昔から隣に何でもできる勇者がいたため劣等感を持っておりネガティブ。勇者が本当にいい奴だということを知っているため勇者に当たることはない。今回魔王がストレスのはけ口として選ばれた。
弓使い 基本的には一人での行動を苦にしないタイプの人間であるが勇者に誘われパーティーに参入。勇者に漠然とした好意を持っているものの、魔法使いが同じ女性ということでライバル意識を強く持ってくるため寄り付かないようにしている。
貴族 金に困ったことがないお坊ちゃんではあるが、自分を高めることを忘れず、貴族の義務として平民を守り助けなければならないという意識を持っている。傲慢である点を除けばいい奴だが友には恵まれていない。今回は盗賊を金で雇った。
盗賊 風見鶏ではあるが実は仲間のピンチを救ってきたなかなかに熱いやつ。命の掛かった局面では絶対に仲間を見捨てたりしないが、今回は命が掛かっていない勝負であるので貴族派閥として参加している。協力料は20万リラと魔王の十分の一で結構足元を見られている金額だった。
拳闘士 熱血漢、根性で何とかしようとする脳筋。正義こそが絶対だと思っている努力できる中二病患者。根が割りとアホであるため利用されやすい。今回は『正義のために王国機器創作組合の力を使ってほしい』と言われ宣伝を交換条件にばっちり利用された。宣伝は成功した模様。
謎の美少女 正体は王女、本サーキットの黒幕。内政などにも参加している才女であるが適度にサボる才能も持ち合わせている。サボりで空いた時間はパン屋のバイトや町でのショッピングに費やされている。最近は父である国王との口げんかに勝利し、自由時間の延長に成功した。