ポーカーについて
そもそもポーカーというゲームについて。
ポーカーと言って思い浮かべるものは何だろうか。
⚪︎トランプを五枚めくって手札にする。
⚪︎一回だけ手札を捨てて同じ枚数山札から引く。
⚪︎この時にできる役で勝負する。
⚪︎役はワンペア、ツーペア、スリーカード、ストレート、フラッシュ、フルハウス、フォーカード、ストレートフラッシュ、ロイヤルストレートフラッシュ。
こんなところか。
ポーカーは毎年世界大会が開かれているくらいポピュラーなゲームだし、世界中どこのカジノに行ってもテーブルが用意されているくらい人気だ。
「実際俺も知ってるしね、ルール! やった事ないけど!」
日本人の多くは大体そんな事を思ってる。学校や仕事場に行って「え? ポーカー? 何それ?」とか言われる事なんかまずないし、「ルール知らないわ」って言う人も聞いたことがない。
いや、いるかもしれないけど、私は知らない。
「だったらロスの高級カジノに行って、偶然一攫千金する事だってあり得るよなぁ〜」
とか思う奴もいるかも知んない。先に言っとくとそいつは馬鹿だ。
「理論上はあり得るよね。手札全捨てでロイヤルストレートフラッシュが来る可能性はゼロじゃない」
ないです。
絶対ないです。
「何で? めっちゃ運いいかも知んないじゃん。」
そもそも日本のポーカーとルール違うから。
「マジで!? じゃあロイヤルストレートフラッシュとか無いの!?」
役は変わらない。カードの引き方が違うし、ポーカーにも色々なルールがある。
日本で最もよく知られているのはクローズドポーカーと呼ばれるもので、世界中どこのカジノを見たってそんなルール採用しているところはない。
見たよって人がいたら、そんなカジノもう行くなって言う。間違いなくモグリだから警察が乗り込んで来る前にずらかるが吉。
「じゃ、どんなルールな訳? ルール知ってたら勝てる?」
いろんなルールがあるけど多分勝つのは無理。適当に賭け続けてたら、30回全部ロイヤルストレートフラッシュだったわとかなら勝てる。
まず、手札は捨てない。
ポーカーには色々なルールがあるけれど、私が知っているものの中で手札を捨てて交換するのはクローズドポーカーだけ。他にあったかなぁ〜、調べたの大分前だから覚えてないなぁ〜、多分ないです。
「手札捨てないんだったら一発勝負なん? 最初に引いた手札でずっと変わらんの?」
ちょっと違う。
まず、一度にたくさん引いたりしない。二枚とか引く。
引いたら、その手札を見て勝負するか決める。この時に勝負できないと思ったら、降参(フォールドとも言う)する事ができる。
その後、ちょっとずつ山札から引いて、引くたびに勝負するか降参にするか選べる。
勝負する場合はその度に掛け金がいるから、降参するなら早い方がいい。
大体全部そんなルール。
で、手札の置き方に種類がある。
7枚の手札を持つのがセブンスタッド。7枚のうち4枚は相手にも見えるようにしてプレイする。7枚の中から一番役が大きくなるように5枚選ぶ。
2枚しか手札を持たないのがテキサスホールデム。場には5枚の札が公開されて、公開されている札は全員の手札として扱う。これも7枚のうちで一番役が大きい5枚を選んで勝負する。
「相手に自分の手札ほとんど見られてるじゃん!」
それが駆け引きにつながる。ポーカーが単なる運ゲーじゃなくて読み合いになる要因。
見えてる手札から考えればフラッシュとかストレートとか揃えてるかもな、って時にめっちゃ強そうな態度でいると相手はたちまち降参する。実際には揃えてなくても強そうに見えるから。
これがブラフ。
だから、ポーカーフェイスっていうのはただの無表情じゃない。
ちなみに、世界大会はテキサスホールデムルールで行われている。
実際にどんな風にゲームが進められるかは説明がめんどくさいし私もやった事ないからイマイチよくわかってない。異世界の作品に出すのならその辺はふんわりオリジナルでもいいかもしれない。
どうせ細かく描写しても知らない人には伝わらないし、わかりやすさ重視でもいい。突っ込まれたら「この世界ではこうなんです」って言えるのも異世界の利点。
どうしてもリアルな描写がしたいんだ。細かいルールが知りたいんだ。って話なら、先人の作品を読んだ方がいい。なにせ私はズブの素人で、ギャンブルなんて人生で一回もしたことのない真人間だからだ。
テキサスホールデムを題材とした小説「女王のポーカー」。イカサマ無しの正統派ポーカー小説だが、登場人物の一々が中学生とは思えないほど精神が成熟しているという特徴がある。
「嘘喰い」という漫画ではセブンスタッドで勝負した事もある。積極的にイカサマしていくが、とりあえずどんなゲームかはわかる。
どちらもクッソ面白いから買うのだ。
私にはそんな難しい話を書く事は出来ないが、拙作「ギャンブラー少女は魔法学校に入学しましたが結局ギャンブルしています。」の第一章でクローズドポーカーをしている。めっちゃ頑張って書いたから読むんだ。




