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転生したら勇者なドラゴンでした(α版)  作者: ふらあま
A NEW LEGEND
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89.UNKNOWN

 ヒデヨさんの【青桜の花びら】で作った薬で人間たちの症状は治まったけど残った問題は山積みだ。

 僕らはヒデヨさん、ノガミさん、スィールバも呼んで今の状況を整理することにした。

 コマンド、情報をまとめて。


【ふむ、現在分かっていることはこの症状が出ているのは人間たちだけということだ症状は発熱、疱疹、寒気、倦怠感、呼吸困難それに最も謎が多かったのは感染者全員が頭部から角が生えたことだ。】

「それは謎すぎる。明らかに普通じゃない。」

「私はいくつもの症例を見てきたが…これは病気という類いではない。」

「私も多方面から調べました。この病気の原因は体内に小さな魔力の反応が一つあってそれが体内で様々な症状を起こしていることが分かりました。」

(体内に高い魔力の反応?…ちょっとそいつらを見せてくれ。)

「…分かった。実体化しないことを約束するなら私が案内しよう。」

(よろしくー。)


 ムーンはヒデヨさんと患者たちのいる家へ向かった。

 コマンド、ムーンについていって。解析を頼まれるかもしれないからね。


【うむ、イロアスも気をつけてな。】


 身体からコマンドの気配が消えた。


「僕の森で何が起こってるんだよ…」

「私にも分かりません…何せこんな症状見たこと無いので…励ましの言葉もかけられなくて…」

「二人とも…君たちがそんな調子じゃみんなに顔向けできないじゃん。理由は無いけど何だか大丈夫な感じするからさ!僕、ちょっと探し物探してくる!すぐ戻るから!」


 僕は特に何も無いけど外に飛び出した。

 しばらく走ってから森を闇雲に歩いていると

後ろから誰かの気配がした。

 じっとして気配を感じるとガイウスの気配に似ていた。


「ガイウス?」

「良く分かったな、流石はブレスの力を持つ勇者だ。」

「何でそれを知ってるの?」

「図星か?イロアスは顔に出るからな。」


 全部知ってるような言い方だ。まさか…


「あの病気について何か知ってるの?」

「ああ知っている。だが私がそう簡単に教えると思うか?」


 まずいぞ、ガイウスはかなり強かった。あのときはコマンドが居たからなんとかなったけど…

 どうするか…ガイウスの性格上交渉は難しい、取引するにも彼に合う条件を僕は持ち合わせていない。勝機、皆無。


「教えよう。」

「ファッ!?」

「ん?何か不満か?」

「いやいやいやぜんっぜん何もありません!教えて下さい!」


 戦わずに済んだのはかなり助かる。何せさっきの戦いで失った体温がまだ完全に回復しきってないから…


「まずは私の能力について教えよう。私は全てを見通す力、名を【千里眼】という。私はこれでお前の行動を見させてもらっていた。これはどんなモノも見通せる。例えば…通常の肉眼では見えないモノも。」

「つまりあの病気は目に見えない…ウイルス的なモノが原因ってこと?」

「そのういるす?とやらが何かは分からないが…まあお前が分かればいい。その正体は…生物だ。特徴は悪魔の様な影。」

「まさか終族?」

「その可能性が高い。」


 また終族の魔の手が…何とかしないと。


「…お前ならこの世界も救えるかもしれんな。これを持っていけ。」


 渡されたのはこの世界ではあり得ないほど近代的な箱だった。


ーー

【UNKNOWN】を手にいれた

ーー

「ナニコレ」

「分からん。だがこの世界には存在してはいけないモノだ。」

「ヤバ、めっちゃ捨てたいんだけど…」

「頼んだぞ。これには切り札に成るモノが入っている…らしい。」

「うーん…絶対開けないようにしよう。そんなことより!早く人間たちの所に行かないと!ヒントありがとう!またお礼するよ!」


 僕はすぐに村に向かって飛んだ。


「やれやれ、忙しない勇者だな。」


 村に戻った僕はすぐに人間たちの所に向かった。


(相棒どうしたんだい?そんな血相を変えて。何か分かったのかい?)

「原因は終族だ。」

(はあ…またあいつらかよ。懲りない奴らだねえ…ってことは勇気が効くってことだよね?)

「分からないけど効くかもしれない!」

ーー

BRAVERY CHARGE

5% COMPLETE!

ーー

(待て相棒!強すぎる勇気は相手を殺しちまうかもしれない!)

「でもこのままじゃ人間たちが!…」

(いいかイロアス、確かにあたいたちは終族と戦わなくちゃならない!でも誰かを守る力で守るヤツを傷つけたら…あんたは何のために戦うんだい?ときには未来のために見捨てることも必要なんだ。それを覚えとけ!)

「…ねえ、あなたは例え命を懸けてでも助かりたいですか?あなたの意見を聞きたい。」


 この問題は僕らだけで解決しちゃいけない。被害者である人間たちに聞かないと僕に人間たちを救う権利はない。

 たった一言、その一言を僕は待った。


「助けて…ドラゴンさん…」

「…っ!大丈夫!必ず助けるから!生きてくれ!これで見捨てる理由は無くなったよね?」

(全くあんたはやりかねないと思ったけど…やるしかないね。失敗は許されない、気を緩めるなよ。)

「心配しないで。僕、失敗しないから!」

(はあ、心配しか無えよ…)


 僕らは早速準備に取りかかった。

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