表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
転生したら勇者なドラゴンでした(α版)  作者: ふらあま
A NEW LEGEND
88/99

87.緊急依頼をクリアせよ!

 モンスターたちの集落に着くいとなぜか慌ただしく逼迫した空気が流れていた。

 僕はすぐに人間たちを寝かせている所に向かった。


「スィールバ!何があったの!?」

「ああイロアス!よかった、ちょうど呼びに行こうと思ってたんだ。救出した被害者たちが急に苦しみ出して…」

「見せてもらおう。」


 そう言われて後ろを振り返る前に被害者たちをヒデヨさんが診ていた。


「イロアス、あの人間は誰なんだ?」

「医者のヒデヨさん。人間の診察に来てくれたんだ。」


 ヒデヨさんは倒れた人間たちに聴診器を当てたり意識のある人には症状を聞いた。


「全員が発熱、疱疹、寒気、倦怠感、呼吸困難の症状がある。この近くで他の症状がある者はいたか?」


 ヒデヨさんは診察をしながらそう言った。スィールバはハッとして答えた。


「いいや、少なくとも魔物たちにはその症状は無かったよ。症状が出たのは人間だけだ。」

「食事はどうしていた?」

「彼らには人間にも害のない食材を使った料理を…」

「ノガミくん、使用された食材を調査してくれ。イロアスとムーンは【ユウヤケヨモギ】【青桜の花びら】を集めて来てくれ。」

「はい!」


 いつの間にかノガミさんが後ろにいて、スィールバと部屋を飛び出して行った。


(はあ!?そんないきなり言われてもよ…)

「分かった!いくよムーン!」

(あっ!待てよ相棒!)


 僕らもすぐに部屋を飛び出した。けど【青桜の花びら】なんてどこで手に入るんだ?モンスターたちなら何か知ってるかもしれない、まずはここで聞き込みをしよう。


「ムーンは【ユウヤケヨモギ】を取ってきて!僕は【青桜の花びら】を探して来る!」

(まったく…どうしてあんたはいつも事件に巻き込まれるんだろうね?)

「知らん!シナリオ作った人に言って!」

(はいはい、さっさと探しに行けよ。)


 あの、メタい発言をさらっと無視して行かないで。せめてツッコんで!

 行っちゃった…まあいいや、とにかく頑張ろう!

 誰かに聞かないと…あの鳥の少年に聞こう。


「あ!イロアスさん!こんにちは!」

「こんにちは!ねえ、【青桜の花びら】って知ってる?」

「青桜の花びら…母さんが知ってるかもしれないよ!」

「お母さんはどこにいるかな?」

「家でお昼ご飯作ってるよ!ここから東にある家だよ!」

「ありがとう!」


 まずは一人目の証人!何か聞けるといいけど…

 木で作られた簡単な家からは煙突から煙が登っていた。人がいるのは確からしい。

 扉をノックすると鳥のようなモンスターが出てきた。


「あらイロアスさんじゃない!」

「どうも、急に押しかけてすいません。実はお聞きしたいことがあって。【青桜の花びら】ってご存知ですか?」

「青桜の花びら…それなら北の崖の先にあるわ。イロアスさんは翼があるからすぐに取りに行けるわ。」

「ありがとう!」

「気をつけてね!」


 僕はすぐに村を飛び出した。

 崖にはすぐにあったが、思ったよりも高くて僕でも途中までしか届きそうになかった。


「さすがに飛ぶことに特化した人には勝てないや。」

【それも仕方あるまい。着地できそう場所まで飛ぶしかない。】


 僕はなるべく高くまで飛んだ。けど途中から何故か魔物が増えたから途中の洞窟に降りた。


【これ以上上昇すれば上空の魔物に攻撃を受けてしまう。上空の魔物は強い、洞窟を通るなら比較的安全に進めるだろう。】

「強いって…僕はそれなりに強いつもりだけど…それに飛んで行った方が早いでしょ?」

【しかし多数の敵を相手にするのは危険だ、あまりおすすめはしない。】


 危険を犯してでも崖際を飛んで進むか安全に洞窟を登って進むか…

 今回は一刻も早く花びらを届けないといけない。危険を犯してでも早く取りに行かないと!

 僕は再び飛び出すと魔物たちが騒ぎだしてこちらに向かってきた。


「わあーーー!!」

【大きな声を出すと多くの敵を呼ぶぞ?】

「気合い出してるの!さあ来いっ!」


 息つく暇なく魔物が押し寄せて倒して死にかけて何度か落ちそうになった。




「……はっ!敵は?」


 気がつくと魔物はいなかった。どうやら一部は逃げ帰ったらしい。


【イロアス、大丈夫か?】

「コマンド?なんか身体が疲れてる…なにがあったの?」

【覚えてないなら、知ろうとしないでくれ。今のお前が知る必要はない。】

「ん?わかった…」


 コマンドの言い方はいつか教えてくれそうな感じだったので詳しくは聞かなかった。


【それよりも早く昇れ。先ほどより2時間14分も経過している。急げ!】

「了解!」


 僕は疲れている身体に鞭打ってふらふらと崖の上まで急いだ。


「木はどこかな?」

【そんなオブジェクトはない…っ!?敵反応接近!伏せろ!】


 コマンドの声に僕はすぐに伏せると僕よりも数倍はデカイ鳥が現れた。


「これって…マジ?」

【マジ…だな。】

「普通に…戦える気がしない!」

【来るぞ構えろ!戦わなければ死ぬぞ!生か死か、あの人間たちの運命はこの戦いに委ねられている!】


 逃げ場はナシ、ほぼ平坦で障害物もない、戦いやすいけどその分見つかりやすい。モ○ハンよりハードだな。

 覚悟を決めないと!


「大丈夫だ!ガンガンいくぞ!」


ーー

状態変化『勇気』が付与された!

ーー

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ