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転生したら勇者なドラゴンでした(α版)  作者: ふらあま
A NEW LEGEND
78/99

77.月の決意

【ロストソウル】?こいつはどういうスキルなんだ?


【ふむ、ソウルパワーを消費して様々な行動に魂を破壊する力を付与できるようだ。】

(相棒に似た力ってことか、ひとまずはこれでしのぐしかないな。)


 力を溜めると何かがみなぎったがそれと同時に何かが抜けている気がした。

 そうか、魂はあたい自身の身体だ。消費すると魂が離れていくってことか。


【1秒につき1SP消費する様だ。多用は厳禁だな。】

(そんなこと初めっから分かってるよ。アルーズ、身体はどうだ?)

「少しキツイです…もうヘロヘロで…」


 耐えてくれよ!あたいの身体とアルーズ!

 まずは闘気で身体を保護しよう。


【ムーン!今の疲労度は75%だ!すでに倒れてもおかしくないぞ!それに【竜の闘気】は著しく体力を消耗する。これ以上の戦闘は危険だ!】

(そんなこと分かってるさ。けどな、あのトカゲに背中預けちまったんだ。今ここで四の五の言ってる時間があるならあいつをぶっ飛ばす作戦考えろ!)

【ムーン…次で決めろ。それ以上の保証はできない。】


 視界の端に疲労度とSPが表示された。


(最後まで付き合ってもらうよ!二人とも!)

【ああ。】

「はい!」


 ありがとなこんなあたいに付き合わせて。


[貴様ああああ!!!!何をぶつくさとおぉおおぉおおお!!!!]

(今日は調子がいいんだ。かかってこいよ。心火を燃やしてぶっ飛ばしてやるよ!)


 あたいは拳に【ロストソウル】を纏わせた。

 とくぎ二つも強化に使ってたらそう長くは持たない。持って3分。

 最後に逃げられなくてもいい。ここで倒れても助けは呼べるんだ。

 あたいは1匹じゃない!あたいは希望なんだ!

 そこからは全力の戦闘だ。とくぎ使って呪文唱えて応戦する。

 周りの木をなぎ倒して地面を抉ってまさに想像を絶する戦いだった。


【1分経過!疲労度77%!】

(こいつ!さっさと倒れろ!)

[うがああああああぁぁあああ!!!!]


 激情態かよ!自分で発動させやがったか!厄介だな。早くカタをつけなきゃいけねえってときに!


(おらあっ!)

[がああああぁああ!!!]


 拳をぶつけ合うと凄まじい衝撃波で辺りの木はなぎ倒されてあたいも吹き飛ばされた。


(ぐはっ!!くそっ!負けてられっかよ!【蛇王の眼光(じゃおうのがんこう)】!)

[がっ!?]

(こいつで終いだ!【ソウルキック】!)


 あたいは【蛇王の眼光】を使って終族を止めて【ソウルキック】という回し蹴りでぶっ飛ばした。

 

[がっ!ぐおおおぉぉおおお!!!]


 終族は数歩よろめくと息絶えた。

 それと同時に【ロストソウル】を解除した。


(ぐっ!時間は余裕だけど流石にキツい…)

【疲労度88%過労死レベルだな。今のりうつるを解除するのはアルーズに負担をかける。しばらくはここのままで…】


 少し休もうと腰を下ろしたそのときだった。


[うがああああああぁぁあああ!!!!]


 死んだはずの終族から赤黒い形のない魂が吹き出して魔力の針を飛ばしながら暴れ始めた。

 あれは…あたいと同じ霊体か。


【ムーン!止めなければ!】

(言われなくても止めてやらあ!)


 あたいはその魂を追った。

 あんなやつほったらかしてたらどれだけ被害が出るやら…さっさとあたいの一部にしてやる。


(待ちやがれクソ野郎!死んだって壊そうとするその信念は認めるけど、あたいたちの世界で好き勝手暴れるのは許さねえ!)


ーー

 固有スキル【怪盗】の影響を受けた!

 特殊スキル【奪取の心得】を覚えた!

 きようさが常時+30された!

 とくぎ【ソウルハント】を覚えた!

ーー


(…もう考えるのやめた!行くぜ!あんたの魂…あたいが頂いた!)


 あたいはアルーズの身体を離して終族の魂を掴んだ。


(あたいの全てを運に賭けてやらあ!【ソウルハント】!)


ーー

GREAT HIT!

78%!

ーー


 奪った魂があたいを覆っていくと何かが魂から流れてきた。

 さっきの終族の声と見るだけで気分が悪くなる荒んだ世界だった。


[我は…居場所を失った…もう生きる価値もない…だったら全て壊してしまえば我の居場所もあるはず!]

(そうか…あんたも居場所が無かったのか。)


 ヨクトも言ってた。弱けりゃ弾かれて全てを失う極端な世界だってな。


[貴様に分かるとも思わん。我々は戦い、生き抜き、頂点に立つことで自由を得られる。敗者には死があるのみ…]

(でも、そんな世界で自由を得られなかったあんたはこっちの世界で自由を得ようとしたって寸法か…じゃあ、あんたはこの世界での自由を知らなかったのがダメだね。)

[何だと?]

(この世界での自由は夢を持つことだ。)

[夢…とは?]


 やっぱり知らないか。だったら…


(そりゃあ自分の目で確かめろ。もっとも、あんたは死んだからどうにもならねえけどな。けど方法はある。あたいと取引しねえか?あたいにあんたの魂をくれたらこの世界を連れ回してやる。あんたに残されたもんを奪うことになるが、それでも良いかい?)


 そいつはしばらく悩むとこっちに近づいてあたいをまじまじと見た。


[良いだろう。先立った他の終族共がどのようにして散っていったのか、それを知る必要がある。このまま死ぬくらいならしがみついて生きてやる。]

(いい返事だ。お前の魂、確かに頂いた。)


ーー

【アングリーデーモン】をたおした!

 SPが14あがった!

 アングリーデーモンはたからばこを落としていった!

【魔力鉱石】を3こ手に入れた!

ーー


 そいつの魂を手に取ると疲れて寝てしまった。


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