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転生したら勇者なドラゴンでした(α版)  作者: ふらあま
A NEW HERO
30/99

30.『邪悪あらば…

 フルスロットルで行くよ!

 一瞬でアクアたちの前に着いた。

 ムーン、ここは力で対抗しよう!『パワー』で行くよ!


(ああ、行くよ!れんけいしんか『パワー』!)

 赤いラメが消えて黒いラメになった。


ーーーー

 BLOW AWAY WITH THAT POWER!

 残り50秒

ーーーー

 鱗の赤いラメが黒いラメに変わった。

 遅かった周りの動きが普通に動くようになった。迫っていたドラゴンの前足を自分の前足で受け止める。押しつぶそうとしているみたいだけど、自分たちはそれを押し返した。

 ドラゴンがよろめいたところを尻尾でぶっ飛ばして岩にぶつけた。

 かなりの重量で受け止めた足がまだ痺れてる。いくら力が強くなったとは言え、そう何度も受け止める訳にはいかないか。


【力は著しく上昇している。だがその一方でぼうぎょ力は変わっていないのだ。新しい力が身体についていけてないのだ。やはり強くなるには進化が…】

 やっぱりこれは急場しのぎでしかないのか…


(いや、ちげえ!こいつは相棒とあたいの力だ!でも、どちらかの力が強ければどちらかが強く前に出ちまうんだ。スピードはバランスが良かったけど、スキルは相棒の方が強かった!だから!ここはあたいに代われ!)

 プツンと身体が動かなくなった。ムーンと交代したんだ。

 力強い一撃を何度もぶつけるがほとんど効かない。アイスの力で多少はよろめいくがそれ以上の効果はなかった。

 当たり前のことだけど、こうげきを続けるとたいりょくが減る。いくらムーンとはいえどたいりょくがゴリゴリ削られてる自分にのりうつってるのもあるけど。

 ムーンの【エレメントマジック】は1つの属性の魔法を余すことなく使いこなせるけど、さすがに2つの属性は使えない。

 あんなすごい呪文があるのにムーンが単純だから…


(はあ…はあ…今ならあんたの存在自体消せるけど…他に何か言い残すことは?)

 スイマセンデシタ。


(ったく、あたいが戦ってるからって…うぐっ!)

 どうしたのムーン!


ーーーー

 TIME OVER

ーーーー

 時間切れだ!ムーン、WEAK OUTして!


(ダメだ!後ろのアクアがまだ動けないんだ!あと2秒持たせろ!)

 でも始動待機状態じゃ逆に危ないよ!つよさもれんけいしんか前と同じだし、連続して使ったら身体がもたない!


(ちいっ!仕方ねえか。)


ーーーー

 WEAK OUT

ーーーー

 鱗のラメと白い炎が消えた。ムーンは自分の身体から出たみたいだ。身体は動かせるようになったけど、これからどうする?

 どのこうげきも決定力に欠ける。だったらあれしかでも…もう考えるのやめた!


「【ほのおの息】+【こおりの息】!」

 効かなくてもできなくてもやってやる!


(バカ!そんなとくぎじゃ…)

 さあ!振り切るぜ!


「+【鉄のつめ】!合体!」

 反動無視、後のことは何も考えなし!今の自分の全力をこの一撃に託す!


(バカ野郎!止めろ勇者サン!効かねえのは考えなくても分かるだろ!)


「確かにそうかもしれない。でも、だからこそ大切な仲間を守りたいんだ!例えこの後に動けなくても、この瞬間!ほんの一瞬でも!今出せる全開の力で!…仲間を守りたいんだ。これが自分という勇者だ!〖スチールブレイク〗!」

 ドラゴンに向かって〖スチールブレイク〗を放った。

 熱かったり冷たかったりする鉄の破片が飛び散るように見えた。

 目を開けるとドラゴンの後ろに立っていて、ドラゴンは動いてなかった。

 勝った…のか?でも、何か…

 そう思うと突然、自分の周りが暗くなった。


(相棒!上だ!)

 そう言われて見上げるとドラゴンの尻尾があった。自分に向かって振りかざしていたのだ。

 ダメだ、反動で動けない。

 尻尾という名のギロチンが迫ったそのときだった。


「〖ブロウウィング〗!」

 背中に翼が生えたように後ろに飛ばされた。飛ばされた隣を見るとブレスがいた。


「ブレス?気が向いたのかな?」

 仲間になったとは言うものの、あまり戦闘には参加してくれなかったブレス。

 さっきは戦ってくれたけど、どうしてだろう?


「ごめん、君を試したんだ。」


「試す?一体何を?」


「〖ストームプリズン〗!それと〖全回復呪文〗!」

 ドラゴンを旋風の中に捕まえて動けなくした。

 更に次の呪文で身体が楽になった。見ると傷が全部回復していた。でも、体力は回復していなくて少し身体がだるく感じた。


「僕は…君たちを倒しに来た。でも、どうしても僕は納得できなくて…だから君を見定めるために仲間になった。今分かった、君はみんな言う悪魔じゃない。僕は君を信じる!僕の力をあげる。それと鍵の言葉も。この世界を守るために戦ってくれる?」

 ブレスが緑色の光の玉を取り出すと緑色だったブレスが白くなった。

 ブレスそうしてまで自分に力を貸してくれるのはうれしいけど…


「いいや、力は君が持ってて。それは自分で覚えるから。鍵の言葉だけ受け取るよ。それが自分のやり方だから。」

 その言葉を聞いたブレスは力を身体に戻して元の色に戻った。


「じゃあ、教えるよ『邪悪あらばその姿いずこかよりあらわれて…」

 それより先の言葉はドラゴンの咆哮にさえぎられてしまった。ドラゴンが〖ストームプリズン〗を破ったんだ。

 ドラゴンが無差別に炎を吐いて来たので別々になって避けた。


「くっ、風のごとく邪悪を射抜く竜あり』!これが鍵だよ!アクアは任せて、君は奴を!」

 ブレスはアクアを抱えてドラゴンのこうげきが当たらない場所に離れた。

 あとは2つの属性をどうやって叩き込むか…考えるな!感じろ!


「超進化!」

 アイスとブレスの力を同時に出そうとすると、弾かれて後ろに飛ばされてしまった。

 やっぱり自分には早すぎたか…


(いや、あたいがブレスの方を肩代わりしてやる。同調が起きれば2つの力を同時に使えるはずだ!)

 そうか、さすがムーン!戦闘に関しては頼りがいがある!


「ムーン、悪魔と相乗りする勇気はあるかい?」


(心の声は丸聞こえだけど、相乗りはするぜ相棒。)

 ムーンはニッと笑うと実体を出した。


ーーーー

同調 100% FULL!

ーーーー


「さあ行くぜ相棒。」

 自分はムーンの右に立って構えた。

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