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第81回

チャンスが巡ってきたのは突然だった。ぽっかりと空いた奇跡の一日、といっても過言ではないだろう。こんな師走の繁忙期に休日出勤をしなくてもよいとは、何と幸福なんだろう…と思えた。身体を休養できる、というだけでは、むろんない。そこには当然、大玉、小玉の確認をみかんで出来るという存念が含まれているのだった。私は満を持してみかんへ向かった。しかし、この前の晩のような、ときめきはなかった。というのも、心をたかぶらせて店へ行ったとしても、多くの客でごった返していれば、この前の二の舞だ…と、心が自然といさめたのだった。

 が、すっぽりと繁忙期に一日の空白が生じること自体、私が入社後、知る限りでは有り得ない事実だったから、何とはなしに幸運が見えないながらも少しずつ自分を包み始めているのでは? と、思え始めていた。そんな訳で、めったなことでは電話しないママへ昼過ぎに電話をしていた。むろん、朝早くだと睡眠妨害か…と考えた。お水の世界独特の時間感覚を考慮に入れたのである。その発想は的中し、すんなり電話はつながった。

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