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第53回

駅が近づいた時、禿山はげやまさんのことを思い出した。明後日あさっての朝が仕事終わりになる彼と、今の私の動きをつなぎ合わせてみると、このまま家に帰り、明日の朝早く家を出て車を駐車場へ取りに行く。そして、A・N・Lへ寄り、そのまま出勤する。これだとピッタリ一日ずれることになる。ならば、明日は車を取りに行かずにそのまま置いておき、行き帰りとも電車通勤にすればいいか…。取りに行くのを明後日の早朝にすれば禿山さんに出会うことが出来る…。幸い、六時間二百円の格安な駐車場だから八百円で事足りる…などとめぐっていると前方に眠気ねむけ駅が見えてきた。

 帰宅すると急に腹が空いてきた。A・N・Lで済ませた夕飯が軽過ぎたか…と思いながらカップ麺で空きっ腹を満たした。ソファーでしばらくくつろいでいると、みかんで見た幻覚のことがふたたび頭をもたげてきた。この時点で私は、今日のことは幻覚だったのだ…と、無理やり自分に云い聞かせていた。というのも、ママ、早希ちゃんとも見えないものが、どういう訳か私だけに見えたからだ。風邪っ気に加え、目も疲れているのか…と、私は目薬をさした。いつもなら二時間ばかりを雑事についやすのだが、この日は早めに寝室へ入り、ブランデーを引っかけて眠った。

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