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第5回

「ダブルでいいわね?」

「うん…」

「ママ、ダブル…」

 早希ちゃんは注文をママに入れ、ツマミの焼きスルメにマヨネーズを添える。そしてその小皿をカウンターへ置いた。

「仕事じゃないんでしょ? こっちへ来なさいよ」

 椅子に座りながら、早希ちゃんは私をカウンター席へ誘った。会社での接待は必ずと云っていいほど、この店を使わせて貰っていたのだが、いつも座るテーブルは決まっていた。私が他のテーブルへ座っている姿を誰も見た者がないほどの徹底ぶりで、或る種、ごだわりの域を超えているようでもあった。店の二人が、そのような私の徹底ぶりを、どの程度、変に思っているか訊いていないので分からないが、私としては別にどこへ座ってもいいのである。しかし、その席がどうも落ち着くのだ。それで自然と無意識に腰を下ろしているという、ただそれだけの話だった。

 私はカウンター席へ移り、椅子へ腰を下ろした。丁度、ママが水割りを作り終えたところで、私が座ると同時にタイミングよくグラスがテーブルへ置かれた。

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