表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
301/317

第301回

 そうこうするうちにテレビ局に着いた。放送は対談形式で行われると車内で秘書が説明してくれていた。車を降りると、局長以下、担当プロデューサー、ディレクターなど錚々(そうそう)たるメンバーのお偉い方がエントランスで迎えてくれた。こんなにしてもらわなくても…と、少し照れくさかった。

「控え室は、こちらでございます…」

 うやうやしい態度でディレクターは私を控え室へ案内した。味見大臣はすでに到着し、座っていた。メイクとまではいかないハレーションけの顔クリームを軽く塗り、放送にのぞんだ。放送の十分ほど前だった。

「おふた方、思いどおりにお話し下さって結構でございます。特に、こちらからの指示などはごさいません。ただ、放送終了五分前にADがカンペを出しますので…」

 ADらしき青年がカンベ用紙を手で示し、ペコリと頭を下げた。ああ、この人がADだな…と思った。その後、質問をする女性アナウンサーが紹介され、収録が始まった。映される私にとっては、生番組でないのが唯一の救いだった。

 収録は順調に進んでいった。そして放送終了五分前となり、カンペがADから出た。

「最後に塩山大臣、国民の皆さんに対し、何かおっしゃられることがあれば…」

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ