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第294回

「その菌なら、パンデミックを阻止できると?」

『ええ、そのはずです。そればかりか、インフルエンザ、エイズ、結核など、他のウイルスや菌の抗体に、さらには癌治癒の一助ともなることでしょう。…分かりましたか?』

「はい、一応は…。しかし、この話を私がしたとして、人々は信じてくれるでしょうか?」

『一地方の会社の常務だったあなたなら無理な話でしょう。ですが、今のあなたの地位は?』

「…小菅こすが内閣の大臣です」

『でしょ? 一国の大臣なのですよ、今のあなたは。内閣の一員のあなたなら、総理を動かして世の人々を信じさせることは可能です』

「そうでした。私は今の地位の自分を忘れてました。さっそく、総理や厚労大臣と協議しますが、なんとかできるかも知れないですね?」

『なんとかできるかも知れない、のではなく、なんとかするのです。塩山さん、あなたが』

「私が、ですか?」

『はい、あなたが…。あなたはすごいんですよ、それをお忘れなく。もう少し、自信をお持ちください』

「分かりました、やってみます。長々と、ありがとうございました」

『いいえ、どういたしまして…』

 それでお告げは途絶えた。浴槽の中に浸かったままの私は、やや逆上のぼせてしまったようで、あわてて浴槽から立ち上がって出た。

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