表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
283/317

第283回

「それは大したもんだ。すごいじゃないですか。うらやましいかぎりですなあ…」

「えっ? この話、信じて下さるんですか?」

「そらもう…。私と塩山さんの仲じゃないですか。まるっきりの出鱈目を云われる訳がないと信じとりますから」

「そうですか? そりゃ、私としても有難いですし、お話ししやすいですが…」

「はい。監視室の時のように、何でも話して下すって結構ですから…。ご相談にも乗りますし…」

「そのときは、よろしくお願いいたします」

 禿山はげやまさんのプライドを傷つけないよう、私は下手に出た。そしてその後、二、三時間だろうか。互いの雑事などを語り合い、私は禿山さんの家を退去した。帰りぎわに、「この歳で弓道を始めましてなあ。ははは…」と愉快そうに笑い飛ばされた禿山さんを見て、私より元気だ…と思えた。車に乗り込んだ私は、その足でA・N・Lへとハンドルを切った。みかんの開店までは、しっかりと三時間はあり、食事方々、時間をつぶすには、丁度いい…と直感で思え、即決した結果である。まあ、今までの私が、いつもやっていたことを、ただやった、というそれだけのことなのだが…。ただひとつ、マイカーが長い間、乗らなかったせいでバッテリーが上がりぎみだったことである。その代償として、冷や汗もののドライブを余儀なくされたことを憶えている。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ