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第267回

 私が長壁おさかべ財務大臣に何げなく云ったことがその後、現実に実施されることになったのだから、これはもう驚く以外にはなかった。しかし、この時の私は、自分の想いを披瀝ひれきしただけで、まさか独自案が採用されるなどとは夢にも思っていなかった。採用され、初めて自分の言動の重さに気づかされた格好だった。みかんや会社で世間話をしてるのとは訳が違うのだ。一国を預かる大臣としては、個人を捨て、慎重であらねばならないということである。しかし、私の云ったことが素直に小菅こすが総理に受け入れられ、さらに議会の抵抗もなく、加えて、順調に予算編成作業が進む運びになったとなれば、やはり玉の霊力の援護射撃を思わざるを得なかった。これはもう、私の方から玉へコンタクトを取る絶好のチャンス到来…と思えた。そんな時、ポッカリと丸三日の空白日が生じた。まるで正月三が日のようなものであった。何をしようと、何をしないでいようと自由な、私の私による私のためのリンカーン的なすべてが自由の三日間なのだ。…この云い方は少し意味が違うように思えるが、まあ、いいだろう。…というのも、勝手な私独自の見解なのだが…。それはともかくとして、その三日を私は一人旅としゃれこんだ。某温泉の湯に浸かり、紅葉をでた。

そして、この時とばかり、私の方から玉の方へ念力を送ってコンタクトをとった。露天の岩湯の中、辺りは一面の紅葉に染まり、絶景であった。

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