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第261回

 国連日程は多忙を極めたが、それでも慣れもあってか恥をかくというほどのこともなく、無難に諸事は進んでいった。

「どうもお二人とも御苦労さまでした…」

 小菅こすが総理は日程が終了し、戻る帰路の飛行中、そう漏らした。むろん、機は政府専用特別機で、乗務員や一部の随行員を除けば乗客等の人影はなかった。民間人の私が社用で飛び回っているのとは訳が違った。

 小菅総理、私、長壁おさかべ財務大臣が全世界へ向けて発信した新提言はその後、世界各国の注目するところとなり、地球語においては国連に専門部会が立ち上げられ、創設への第一歩が始まるに至った。また、変動固定相場制の提唱もIMFで決議に向けての検討が行なわれ、近く実現される見透しとなった。

 日本へ帰着した私は、ひとまず落ち着きをとり戻したが、それもそう長くは続かなかった。国内プロジェクトとして小菅総理がし進める保安省設置大綱が正式に閣議決定され、動き始めたのだ。もちろん、他省の私は直接、関連法案作成の任にはなかったが、酒盛祝雄さかもりいわお防衛大臣兼特命大臣を全閣僚挙げて補佐せよ、との総理方針のもと、各大臣交代で国家戦略室へ通う破目になっていた。まあ、米粉プロジェクト時に費やした労力に比べれば、微々たるものだったのだが…。

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