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第234回

 酒の勢いも手伝って、私はそこで意識が遠退き始めた。そして、フラフラと寝室の方へ行ったように思う。思うというのは、このあとの記憶が飛んでいるからだ。気づけば空が白み始める早暁そうぎょうであった。私は廊下で大の字になって眠ってしまっていたのだ。起きた私は、後片づけをしてからシャワー湯を浴び、さっぱりとした。酔いが上手く回ったせいか、二日酔いには幸いならずに済んだ。この日は鍋下なべした専務に会う出社日だった。A・N・Lで軽く朝食を済ませ、久しぶりに禿山はげやまさんの照かった頭を拝見するか…などと呑気のんきに思った。昨夜はお告げが途中になったが、今回はあちらのせいではなく、こちらが睡魔に襲われたのだから仕方がない…と思えていた。この一件も禿山さんに報告しようと考えながら服に着替え、家を出た。ようやく辺りは人の気配がし始めていた。

「おはようございます」

「…ああ、おはよう」

 車に乗ろうとしたとき、いつもの通りかかる牛乳配達の青年が声をかけてきた。学生風に見えたが、たぶんアルバイトをしているのだろう…と思えた。勝手に想像して、感心な若者だ…と、これも勝手に心でめた。実のところはどうなのか…、そこまでは分からない。

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