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第21回

「なに云ってんのよ。そんな訳ないじゃん」

「何故さ?」

「だってその男、いえ、その人、ちゃんと名刺渡して、これこれに住まい致す者で、決してあやしげな商売人じゃござません、って念押したんだから…」

「いやいやいや、それだって危ない危ない。現に、そういう手口で信用させておいて、って事例も、かなりあるんだから・…」

「そうかしら…」

 早希ちゃんは不満げで、得心出来ないようだった。

「それで、ここに飾ってあるんだけど、話には、まだ続きがあんのよぉ~」

 ここでふたたび、ママの出番となった。

「と云うのもね。私が棚から動かしちゃ駄目なんですか? って訊いたのよ。そしたらさあ、何ていったと思う?」

「さあ?」

 私は首を捻った。

「いや、絶対に駄目です。霊気が乱れます。乱れるとは即ち、舞い込んだ幸運が放出され、遠退くことを意味します、ってね」

「だから、そこですか…」

「ええ…。今、早希ちゃんが掃除してたでしょ? ほら!」

 ママが背の酒棚を指さしたので、私は目線を水晶玉に集中させた。

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