第180回
「正直云って、少し怖いです…」
私は気持ちのまま、そう云った。
『心配されずとも、こうした映像の頃の塩山さんは、気持の上でも超人になられていることでしょう。ですから、ご安心を…』
「私は別に今のままでもいいんです。部長になれたことだけで充分なんですから…」
「いや、あなたには生まれ持っての霊に対する感応力がお有りなのです。それは取りも直さず、あなたが世界、いいえ、この地球の指導者として様々な分野で崇められる存在になられる証拠なのです」
「はあ…」
私は玉のお告げに、いつの間にか説得され、その気になっていった。
『長く話してしまいました。では…』
「あのう…、今度はいつ?」
『それは決まりで云えないのです』
「決まり、とは?」
『決まりです。霊界の決まりごとです』
「霊界? そのようなところがあるんですか?」
『そのことも決まりで、今は云えません。云えるのは、一年以内にお亡くなりになられる方だけなのですよ。悪しからず…』
「そうなんですか…
でも、霊界があると分かっただけでも随分、お力を頂戴いたしました」
『そうですか、それはよかった』
そこでお告げはピタッと途切れた。