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第170回

「霊力は塩山さんの比じゃありませんが、私だって、これでも慣れたのですよ。玉に訊ねることができますし、もちろん玉のお告げも受けられます。私だって最初は、あなたと同じでした」

 沼澤氏は穏やかに語り、マティーニの残ったグラスを手にして飲み干した。

「私も沼澤さんのようになれるんでしょうか?」

「なれるどころか、前にも云いましたが、世界を動かすお人になられるはずです。現に今、新しい大異変が起ころうとしているじゃありませんか。東京のお方から電話が入ったんでしょ? それなんか典型的な例です…」

「やはり、玉が霊力を出していると?」

「そうです。あなたの運命を変えようとしているのですよ」

「すると、鳥殻とりがら部長が亡くなったのも、ですか?」

「鳥殻? そのスープ…いや、その方を私は存じ上げませんが、間違いなく玉の意志によるものでしょう」

「ええっ! 玉が部長を?」

「いや、玉の霊力はそんなサスペンスには加担しません。ただ、あなたを世に出そうと、霊力を動かしたのは事実だと思います。その部長さんは、持病で遅かれ早かれ亡くなられたことでしょう」

「いやあ、それを伺って少し気が楽になりましたよ。いくらなんでも、玉の意志ひとつでポックリ殺されたんじゃねえ~」


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