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第160回

私は、こんな話は早く切り上げた方がいいだろう…と思った。社内で誰に聞かれているか分かりゃしない、と思えたからである。事実、児島君だって外のドアから私が霊と交信している声を聞いていたのだ。児島君はしばらく話したあと、第二課へ戻っていったが、絶ち切れてしまったお告げはその後、とうとうなかった。

 その夜、私は浴槽に浸かりながら、今日のお告げのことを考えていた。今日はA・N・Lへ寄ったぐらいですぐ帰宅したから、玄関をくぐったのは七時を回った辺りだ。これは私にしては早い部類だった。課長当時は接待に明け暮れていたから、例のワンパターン[みかん→眠気ねむけ駅⇒新眠気しんねむけ駅→自宅→新眠気駅⇒眠気駅→駐車場→A・N・L→会社]となるのが毎度のことで、七時などの帰宅は、ほとんどなかったのである。いい気分で湯に浸かってると、つい眠くなった。やはり、部長になった気疲れがまっていたのか…と思えた。ウトウトして危うく浴槽へ沈みかけ、目覚めた。その時、会社で途絶えたお告げがまた聞こえた。

『昼間は途中になってしまいました。あのあと、もう一度と思いましたが、あなたがお困りになられるだろうと断念したのですよ』

「なんだ…そうだったんですか。私はいっこうに構わなかったんですが…」

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