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第158回

「別に、どうでもよかったんですけどね。いつやら、みかんへ連れてってもらったことがあったでしょ。その時の話を思い出し、課長、いや、部長にお話した方がいいだろう…と思ったんですよ。それも、急にそうせずにはいられない気分になりまして…」

 恐らくは、玉が児島君に霊力を送ったに違いない…と、私は思った。

「それで、ここへ話しに来てくれたって訳か…」

「はい。まあ、そうなります」

「いや、態々(わざわざ)、有難う。実はこちらも、いろいろ起きてるんだ、お告げとかね。君が信じるかどうかは分からんが…」

「信じますよ、もちろん…」

 児島君は私に合わせたが、部長に昇進した私にびるとい風ではなく、本当にそう思っているようだった。

「君も課長になっていそがしい時だろうに、すまないな。つまらんことで迷惑をかけたようだ…」

「いいえ~、部長がそう気にされることはないと思います。私だって、これを持ってるんですから…。云わば、仲間のようなもんじゃないですか」

 児島君は背広の内ポケットから小玉を取り出してそう云った。その小玉は、二人でみかんへ行った折り、ママが沼澤氏の置いていった小箱から一ヶ、児島君へ渡したものだった。

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