表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
149/317

第149回

 次の日、お告げは現実のものとなって現れた。私は鍋下なべした専務に呼ばれ、専務室にいた。

昨日きのうは御苦労さん。で、君を今日、ここへ呼んだのは他でもない。この前、…と云っても鳥殻とりがら君が生前中の話なんだが、君を呼んだことがあったね?」

「はい、記憶いたしております」

「あの時、この四月から次長を頼むと内示し、取締役会でも正式に承認されたんだがね。鳥殻君の訃報ふほうで状況は一変した。そこで、あの話は一応、なかったことにしてもらうよ」

「えっ! そんな…」

「まあ、落ちついて聞きたまえ。話には続きがある。そこでだ、改めて鳥殻君の後任の部長をお願いしたいと考えているんだが、なにか不都合なことはあるかね?」

「ええっ!! 私を営業部長に、ですか? …ふ、不都合など、あ、ある訳がありません」

「ははは…、急な話で君も面食らったろう。まあ、そういうことだ。これから緊急の取締役会が開かれるんだが、実はこの話が議題なんだよ。ほぼ、決まりなんだがね」

「はあ…」

「そういうことだ! 四月からよろしく頼むよ」

 鍋下専務はニコッと笑い、私の肩を軽くポンと叩いた。私が営業部長とは…。お告げどおりとはいえ、新たな状況の展開に、私の心は動揺していた。

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ