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第128回

「それがですね。友人と云やあ、まあ友人なんですがね…。っていうか、そいつは同級生なんで、一応は友人って云ったんですが…。長い間、会ってませんし、そんなに仲がよかった訳でもなく、いや、むしろ余り好きじゃない相手だったんですよ」

「好きじゃなかったのに、急に会いたくなったってこと?」

「ええ…。実は、会いたい同級生なら他に何人もいるんですよ。それが妙なんでね…。しかもあの日、帰ってから鳥肌が立つほどゾクッと嫌悪感がしたんです。会いたくもないそいつに、なぜ会いに行ったのかが分からなくて…」

「ほお、それは妙だな…。おっ! もうこんな時間か。そろそろ皆が帰ってくる頃だ。話の続きは仕事が終わってからにしよう」

「はいっ!」

 昼休みが終わりかけていた。この日は児島君が話したいことがあると云ったので、昼は売店で買ったサンドイッチと牛乳で済ませていた。それをデスクで食べ、皆がいる手前、屋上で話を聞いていた訳だ。私は児島君とエレベーターで下りる途中、ふと妙な考えが浮かんだ。ひょっとすると、この一連の出来事は、すべてが私の思い描いたことによって玉の霊力を呼びまし、人、この場合は児島君なのだが、彼を動かしたのではあるまいか…という考えだった。怖いが、これなら話の辻褄つじつまが合うのだった。

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