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第123回

 早希ちゃんが来た…というか、堂々と我が家へ乗り込んだのは、電話が入ってから小一時間した頃だった。電話は七時過ぎだったから、八時頃には来襲したことになる。ということは、その小一時間の間に食材を買ったことになり、彼女の無駄のない動きに私は、ただただ脱帽した。その早希ちゃんの家を私はまったく知らない。でも、小一時間で来れるんだから、そうは遠くないだろう…と私は思った。これは何ヶ月も経ってから分かったのだが、この日の朝、私が一人で雑煮の準備をしながら思っていたことが、現実となったのだった。しかし、ふと私の思ったことが玉に伝わり、その都度、玉か霊力によって早希ちゃんに電話をかけさせたとしたらこれはもう脅威で、今風に云えばチョーキショイ! ってことになる。それに、こんな簡単に私の意志で世の現実が変化するというのも恐怖だった。それはともかくとして、早希ちゃんの手料理がまたたく間にテーブル上をにぎわし、この年の正月は近年、まれにみる豪勢な食卓となった。ただ私は、美味い手料理を二人で食べながら手放しでは喜べない心境だった。それは、霊力の介在が影響を及ぼしていたのである。

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