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第112回

「会社の人事のことを少し考えましてね。私、昇格するらしいんですよ、次長にね」

「いやあ~、そりゃ、おめでたい!」

「はい、どうもありがとうございます。まあ、そうなると、私のつくポストにいる湯桶ゆおけさんは、どうなるんだ? ってことになりますよね? その辺りが少し心配になりまして…」

「湯桶さんですか…。しかし、塩山さんがご心配なさることでもないでしょう。別に悪いことをされてる訳じゃないんですから…」

 禿山さんにそう慰められ、私は茶をすすった。

「それはそうなんですがね…。なんか、私が落としたようで嫌じゃないですか。今、会社から勧奨退職の圧力をかけられてる方ですから、特に…」

「勧奨対象者ですか、湯桶さん…。早い話、リストラですなあ。あの方のお帰りになる後ろ姿はいつも寂しげでしたが、やはり、そんなことが…」

「いや、まだ退職される訳じゃないんですよ。あくまでも、会社の圧力がかかっている方だと云っただけですから…」

「で、それが玉の霊力とどういう関係が?」

「そうそう、そのことなんですが、私が湯桶次長のことを考えていますと、声ではない意志の声がして、ああして、こうして、こうなる…という発想が浮かんだのです。云わば、お告げですが…。玉の申すには、湯桶次長は支社の部長になり、リストラはされないと…」

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