表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

3/10

2:いろんなカプがあるキャラって必然的に人気になるよね

学校が終わった後。

私はすぐさま私を召喚した人たちに現状を訴えて家庭教師をつけてもらった。

腕の良い人というより基礎から丁寧に教えてくれる人が良いと訴えれば1日もかからずに人選が決定。翌日から朝と夕方に少しの時間家庭教師とも勉強する時間が出来上がり、どうにか基盤を整えていくことに成功。


もちろん家庭教師に教わる以外にも本を図書館などから借りて読み込み知識を詰め込み、1週間もすればどうにか授業でどういう分野の事を言っているのかは何となく理解できるようになる。

もちろん、分野なんて分かっても内容を理解できなければ意味はあまりないとは思うけど、最初に比べれると相当進歩したと思うよ。


「随分熱心に勉強されていますね」


「あまりにも理解ができない部分が多すぎるもので。ここで頑張らなければおいて行かれるというだけの必要に駆られたものでしかありませんよ?」


「それでも、分からないからと言って放棄しないだけでも十分素晴らしい事だとは思いますが」


「そうですか?そういってもらえると嬉しいですハチョーさん」


勉強をしている影響か、頭脳系担当っぽいハチョーとも交流することが増えた。

これは乙女ゲームのシステム的に考えると、特定の分野の行動をすることで担当キャラの好感度が上がりやすくなっているとかいう事なんじゃないかな?


そうなると少し困ることがある。

私の好みが別に存在しているかもしれないのに好感度の影響でハチョールートに行ってしまうとなったら頭を抱えることになる。わざわざそこまで好きでもない相手と恋愛関係になるというのは全く嬉しくないし。

ということで、


「しかし、あまり勉強だけに集中して他に影響があっても困りますよね。私はまだ聖女として何をやったらいいのかもわからないわけですし、たまには別の事にも挑戦してみようと思います。ハチョーさんは何かおススメの活動などありますか?私としては部活動や委員会の活動の方に少し顔を見せても良いかと思っているのですが」


「ふむ。なるほど。私もそれは悪くないと思いますよ。しかし、そういう事でしたらこの本がおススメですね。慈善活動をする上での心得や、けがの手当ての方法などが書かれています」


他のキャラとの出会いイベントも発生させられるんじゃないかと思い別の事にも手を出してみることを決める。

もちろん勉強に手を抜く気はないけど、聖女として求められているものはそういうものじゃないとされる可能性も考えての行動。


ハチョーには部活とか委員会とか言ってみて、私が所属するとされている者に関係しそうな本をもらったわけだけど、


「すみません。ここの部活は見学だけ可能でしょうか?」


「は?聖女様!?ここ、剣術部ですよ!?聖女様が所属されるには、その…………」


「いえ。申し訳ないのですが、所属とは違う目的で見学がしたいんです。何をするにしても体が資本ですので、体づくりのために参考にできるものはないかと思いまして」


「あ、ああ。なるほど。でしたら、体づくりの基礎トレーニングの方をお教えしますね。そこまでお考えだなんて、流石は聖女様ですね!」


まずはいろんな運動部を渡り歩いてみることに。

私が体づくりのトレーニングなどを学ぶためと言う理由で見学させてもらって、実際に自分でも体を動かしたりして体験させてもらう。

個人的には勉強ばかりで体を動かす機会は少なかったから、こういうことをするのも意外と悪くない。それこそ王子が所属しているという馬術部に行ったときには実際に乗馬体験までさせて貰えたし、


「聖女様、怖くはないですか?」


「ええ。大丈夫です。しかし、意外と高いんですね。地面がかなり下に見えます」


しかも王子と一緒の馬に乗ることになった。

絶対にこれは乙女ゲームだと小さなイベントみたいなものになってて、スチルの回収とかできるやつだと思う。馬に1人で乗ってる王子もかなり絵になっていたし、間違いないと思うね。

この名探偵(ひと)ちゃんの目はごまかせないよ。


ただ、その可能性に気付いたためかなりこちらも気は使わせてもらった。

出来るだけ後ろにいる王子との密着度合いに気をつけたり乗り降りの時に転んだりしないようにして不必要な接触を避けた。

きっとイベントとしてはそういうアクシデントやドキドキ感が生まれるものだと思うんだけど、私は王子も恋愛対象外だから好感度に影響するようなことはできるだけ起きないようにしたの。


そんなこともありつつ部活の見学をして回っていると、槍術部の扉をくぐった時についに、


「おう。あんたが聖女様か。本当に運動部を見て回ってるんだな」


「はい。ご迷惑でなければこちらも見学したいのですがよろしいですか?」


「良いぜ。俺が教えてやるよ。一緒に最強を目指そうぜ!」


赤髪でがっちりした体といういかにもな人に会うことができた。

名前はプラウン。騎士団長と言う国の騎士のトップの人の息子で、学園で最強と言われているらしい。

悪い人ではないんだけどどうやら強い相手と言うものが好きらしく、私にそこまでの興味はなさそう。運動部を回っているという事からいい印象は持たれているみたいだけど、強さは求めてないからほどほどの好感度と言ったところだと思う。

王子とも仲がいいようでそちらからも話は聞いているらしく、悪い風には思われているということはまずないはず。


そして、ここで私はピンときた。

王子との付き合いがあるという事はこちらとも何か繋がりがあるはずだという事で、


「そういえば、プラウンさんとこの間合ったんです。お知り合いだったりしますか、ハチョーさん」


「ええ。プラウン…………あいつですか。腐れ縁です」


どうしても勉強が多いからか関係が深くなっている気がするハチョーに尋ねてみたところ、露骨に嫌そうな顔をされた。

これは間違いなく、頭脳派と脳筋キャラのそりが合わない犬猿の仲パターンだ!これはこれでカップリングとして人気がありそう!


なんて思っていたら、


「何だ?俺のことに興味あんのか?」


「っ!プラウン」


「よっ。ハチョー。相変わらずしけたつらしてやがんな」


「あなたは相変わらず間抜け面ですね」


「あ?喧嘩売ってんのか?」

「それはこちらのセリフですよ」


プラウンがこの場にやってきて、即座に険悪ムードに。

火花が飛び、今にもつかみかかりそうな雰囲気が感じられた。予想通りの関係性みたい。


ただ目の前で喧嘩されても迷惑だから、一旦この場を収めるためにも、


「2人とも仲良しさんなんですね~」


「「仲良くない(ありません)!!」」


「ほら。息ピッタリじゃないですか」


「「マネするな!!」」


天然キャラみたいなフリをして雰囲気を壊しておく。

一旦私に注意を引いて怒鳴らせたことで勢いが落ち、2人の雰囲気はそこまで張りつめたものではなくなる。

攻略して2人とも逆ハーレムに入れたいとか考えるのなら関係改善に尽力したりするんだろうけど、私は特に興味がないから2人が一緒に居たりするときには関わらないようにしようかな。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ