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エピローグ 二人の魔王
「よかったのぉ?ユリチャン、お気に入りだったんでしょ?彼」
「魔に転じたものを、わたくしは我が国の民とは認めません」
「ふっふっふ、はははは、今のユリチャンがそれ言う~?」
「その不快な口を今すぐ閉じなさい」
剣先をヴォルハウス卿の首筋に突きつける。
「んっふっふ、ごめんってえ~魔王様」
「冗談でも笑えませんわ」
剣を空に放ると、その件は元々存在しなかったように消えた。
「さようなら、トーマス。一緒に来てほしかったのは、本心でしたわ」
その瞳の端には涙が浮かんでいた。
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――これは少し先の未来。
その少女は、血の海に立つ。
「姫様、アクーティカ城の制圧、完了いたしました」
「ありがとう、爺」
クッキー・アクーティカは恐怖に震え、涙を流し少女を見上げる。
「魔王め…!!」
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第一章 -二人の魔王- 完




