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もふもふと楽しむ無人島のんびり開拓ライフ ~VRMMOでぼっちを満喫するはずが、全プレイヤーに注目されているみたいです~(旧題:Iris Revolution Online)  作者: 紀美野ねこ
以芸会友

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第614話 厄災に至るまでの研究

月曜日

 月曜日。

 結構、しっかりと雨が降ってるので、教室でのお昼。ナットといいんちょに昨日のことを軽く説明。


「前にライブで行ってた崖下のとこだよな?」


「ああ、一番下で繋がってた」


 地下への螺旋階段は途中に小さい倉庫みたいな部屋があって、小さい魔石がぎっしり入った木箱が、山ほど積まれていた。

 再生魔晶石を作るための素材なんだろうなって、その時は思ってたんだけど……


「魔石ねえ。で、1階は?」


「書庫だな。壁に本棚がずらーっとあって、本がぎっしり」


 1階の本に関しては、量が量なので後回しなんだけど、ざっと見た感じ魔法全般の本が多く、次に魔物、つまり、モンスターの本。


「ふーん、図書館ってこともねえだろうし、研究施設ってあたりか?」


 ナットがそう言ってから、大盛り焼きそばパンにかぶりつく。


「だな。で、2階は開発室ってか製作室? 炉、火床、製図台やらなんやら。アズールさん曰く、魔導具を作ってたんじゃないかって」


「んぐっ!?」


 驚いて喉を詰まらせたナットに、スッといいんちょからお茶が手渡される。いいコンビだよ、ホント。


「……魔導具ってプレイヤーが作れんの?」


「いずれ作れるようになるんだと思う。アズールさんが、魔法解析をちゃんと学べば作れるようになるはずって言ってたし」


「マジかよ……」


 ただ、素材の問題があるので一気に普及はしないだろうっていうのがセスの意見。

 ログアウト後。ワールドアナウンスを聞きつけたベル部長とセスが待っていたので、報告もかねていろいろと話をした。


魔銀(ミスリル)が足りないのね」


「あー、魔銀(ミスリル)は全然足りてねえか。産出量は増えたけど、新人さんも増えてるしな」


 南の島で魔銀(ミスリル)鉱石が掘れるようなったけど、それでも使い道はアクセサリーがメインで、その次はやっぱり武器と防具。

 他にも包丁だったりと、生産系スキルの上限突破の為にも使われたりと、まだまだ足りない状況が続いてるとのこと。


「あと、魔晶石もかな。ランプの魔導具ぐらいなら、小さい魔晶石でいいけど、魔導保存庫とかでも中サイズは必要だろうし」


「エリアボスを倒せるプレイヤーは結構いるぜ? まあ、探すのが面倒だし、周回してるやつはいねーけど」


 と笑うナット。

 解放済みエリアで劣化エリアボスを倒せば、敵によっては中サイズの魔石が手に入るらしい。アーマーベアとか。

 けど、今よりもっと魔導具が普及したら、今度は魔晶石が足りないって話になるだろう。なんで、再生魔晶石ってかなり重要な気がするんだよな……


「3階は何があったんだ?」


「3階は制御室だけど、テーブルやら椅子やらベッドもあって、前にいた人が寝泊まりしてたっぽい」


「どんな研究をしてたの?」


 いいんちょの問いに、俺もミオンも返事に困る。


「ん? ネタバレ的なやつか? 俺らは気にしないぞ」


 ナットの言葉にいいんちょも頷く。


「ネタバレなのかな? よくわからないんで意見は聞きたいんだけど、なんていうか、うーんって内容なんだよ」


「いいから話せよ。でねーとわかんねーよ」


 ナットならそう言うとは思ってたからいいんだけど、いいんちょも聞きたそうなんだよな。


「じゃ、結論からいうと、あそこで研究されてたのは、大きな魔石を作る方法っぽい」


「なんだ。普通じゃん」


「違うでしょ。それって再生魔晶石じゃない、天然のってことよね?」


 いいんちょ、さすが。

 塔の地下、船着場まで見てきて1階に戻った俺たちは、もう少し詳しく、各階を手分けして調べてみることにした。

 1階の書斎は本を重点的にミオン、エルさん、スウィーで。2階の作業場は魔導具をメインに俺とルピが担当することに。


「で?」


「本はありすぎて、ミオンがいろいろ目録を作ってるところ。俺は2階の魔導具なんかを鑑定した後に袖机? そこの引き出しの中身を確認してたんだけど……」


 見つかったのは、その研究をしてた人のメモの束。

 まだ時間もあるしと思ってざっと目を通したら、マナを入れ直しても壊れない、天然の魔晶石と同じものを作る方法を研究してたようで、その内容と実験記録が書かれていた。


「だから、どんな内容なんだ?」


「……人の手でモンスターを育てて大きくする」


 俺がそう答えると、ナットもいいんちょも複雑な表情に。

 俺もミオンもドン引きしたし、アージェンタさんたちも呆れてた。

 ちなみにやり方は、小さな魔石を粉にしてモンスターに食わせるっていう……、生体凝縮っていうらしいけど、かなりヤバいことをしてたっぽい。


「お前それ、黙ってるように言われたんじゃねーの?」


「いや、親しい人には話しておいた方がいいって。その研究で野に放たれたモンスターもいるらしいし」


 俺は見たことないけど、ウルクもそういうモンスターらしい。

 実験項目に記載されていたウルクは、オークを使った実験体みたいなこと書かれてたし……


「あいつか。既存のゲームとかにいねーもんな」


「その研究って成功したの?」


「書いてあるメモは、思ったほどうまくはいってないって書かれてたけど……」


 メモはそこまでしか書かれてなかった。

 アージェンタさんやアズールさんの話だと、それで大きくするのも限度があったんじゃないかって話。

 厄災を起こした魔法技術よりも前のこと。魔導具が増え、大型化していく時代の研究だったっぽい。


「まあ、わかった。俺らから誰かに言っても信じてもらえねえだろうし」


「当面はギルド内で共有かしら」


「それで十分だと思う。てか、くれぐれも真似しないでくれって話。その研究対象になったモンスターってやばいのが多いらしいから」


 ただ、一番やばいのは城の西側にある地下なんだよな。

 実験ってそこで行われてたっぽいから……



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