第598話 現場監督ライブ?
「アルテナちゃんのことは私が」
「さんきゅ」
美姫にも協力してもらい、夕飯をさくっと終わらせてログイン。
留守番をしてもらってるルピたちが気になってるのは、ミオンからベル部長にも伝わってたようで、バーチャル部室は挨拶だけで済ませてきた。
白竜姫様のことはミオンに任せ、屋敷裏にある転移魔法陣に乗ると、次の瞬間には昼にいた場所に到着。
草むらに座ってレダとロイをブラッシングしてるエメラルディアさんが見えて一安心……え?
「えーっと、お待たせしました」
「ぁぃぁぃ」
「なんか、アンバーナウトがいるんですけど」
建てかけの休憩場所の横で、のんきに草を食んでいるアンバーナウトが4頭。
俺が来たにもかかわらず、警戒する様子も全くないし、安心しきってるなあ。
「ルピちゃんと、リゲル君が、連れてきた、ょ……」
「あー……」
前にパーンがスカウトしたのを覚えてたから?
まあ、増える分には全然っていうか嬉しい。チーズやバター、ヨーグルトに回せるミルクも増えて、ガジュたちにも渡せるようになるだろうし。
そのルピやリゲルはどこかなと見回すと……、ちょうどこっちへと走ってきた。
その後ろにはシャルたちがいて、何か運んできてくれてるみたいだけど。
「ワフ」「ブルルン」
「おかえり」
先に来たルピをひとしきり撫でてから、リゲルもしっかり撫でる。
で、シャルたちなんだけど、
「ニャ! ニャニャ〜」
「え、マジか。いやでもリゲルとルピがいれば余裕か……」
ルピとリゲルで草原の方へ走りにいったら、アンバーナウトを襲ってたホガニーブルを見つけて、二人で倒しちゃったらしい。
で、アンバーナウトを連れて戻ってきて、シャルたちを呼んでってなったと。
「ワフ!」
「うんうん。偉いぞ〜」
ドヤ顔のルピをわしゃわしゃと撫でる。
強くなったのも嬉しいし、ホガニーブルの肉や皮がまた手に入ったのも嬉しい。
「ニャ?」
「うん、お願い。あ、あと、パーンたちも呼んできてくれる?」
「ニャ!」
シャルたちが戦利品を置きに戻ってくれるそうなので、ついでをお願いした。
今日はライブで活躍してもらう予定。
『ショウ君。アルテナちゃんはお昼寝に行きました』
「りょ。シャルたちがそっち行くから」
『はぃ』
今日、ミオンはログアウトして、スタジオから実況のライブになる。
急いだ分、かなり余裕ができちゃったけど、それはそれでよしということで。
………
……
…
<次の試聴曲がラストですかー?>
『はぃ』
ミオンのIROアルバムは次の土曜に発売されるので、今日で試聴曲変更もラスト。
そのラストは『新たなる地平へと』っていう、IROの新オリジナルオープニングテーマになる。
椿さんから聞いたんだけど、ミオンのアルバムは予約数も順調で、すでに次のアルバムをっていう話が来てるらしい。
ただ、そこはIROのアプデとも関係してくるし、こっちの都合もあるしで、今のところ時期は未定と。
<土曜日が楽しみですねー>
『はぃ』
俺も楽しみなんだけど、その後すぐ新PVも出るって話なんだよな。
俺たちがそのPVに映るんだったら、そろそろ問い合わせが来てそうだけど……
<そろそろ時間ですよー>
「ワフ」
「うん」
ライブのスタートは草原を見渡せる、少し高くなってる場所から。
俺が腰を下ろすと、定位置のあぐらの中にルピがインし、リゲルが後ろにすっと横たわった。
今日のメインは休憩場所作りで、その前に依頼の話だけど、調味料や料理器具に関してはマスターシェフさんに間に入ってもらう話を。
で、南の島に行ったことは聞かれるままに答える予定……
<10秒前……、5、4、……>
『みなさん、ミオンの二人のんびりショウタイムへようこそ!』
【ブルーシャ】「ミオンちゃ〜ん。(*´∇`*)」
【ムチョル】「今日はどこから? ひょっとして南の島?」
【シェケナ】「女神様降臨!ヽ(´▽`)/」
【マユタン】「ミオンちゃんは南の島へは行きますか?」
etcetc...
予想通りというかミオンも南の島に来るかのコメントが結構あるなあ。
ミオンが土曜にいよいよアルバムが発売される話をしたのちに、
『それでは島に繋ぎますね。ショウ君、ルピちゃん、島のみんな〜』
「ようこそ、ミオン」
「ワフ」「ブルルン」
ルピとリゲルがいることに盛り上がるコメント欄。
ちなみ今日はラズはお留守番。多分、白竜姫様と一緒にお昼寝中のはず。
『まずは今いる場所の説明をお願いします』
「うん。えーっと、ギリー・ドゥーたちの森を抜けた先に草原があるんですけど、その北の端っこに来てます」
【ポルポール】「ついに北端の塔攻略?」
【メッセレン】「いいねいいね〜」
【ネルソン】「スタジオからなのはそういうことか!」
【ラムライダ】「さっそくチャレンジ!?」
etcetc...
「いや、今日行くわけじゃないです。まずはここに休憩場所を作って、今後の探索の前線拠点にしようかなと」
『なるほどです』
これで北端の塔へチャレンジしやすくなるし、そっちが片付いた後も、この草原で活動しやすくなる。
その時にはログハウスぐらいまで拡張してもいいかもだよな。
【シマーン】「よきよき♪」
【カティン】「着実やねえ」
【マヒト】「先も考えてるぅ〜」
【カンカンポ】「建築RTA始まる?」
etcetc...
『一人で作業ではないですよね』
「うん、手伝ってもらう、よっと!」
立ち上がって、建設途中の場所まで移動。
すでに基礎にしっかりと四本の柱が立っていて、土台も渡し終わっている。
「リュ〜」「「「リュ〜」」」
「ぁぃ」
【ガフガフ】「おおお!」
【フサコ】「きゃ〜、パーンく〜ん!」
【フェル】「できた小屋にバフかかりそうw」
【サントウヘイ】「重機がいるw」
etcetc...
エメラルディアさんもパーンたちの作業を手伝ってくれるとのこと。
ドラゴンの姿に戻って、パーンたちが屋根の上で作業するときのサポートとかをしてもらう予定。
『作業しながら会話はできますか?』
「うん。俺は今日、主に指示メインだから大丈夫だと思うよ。ただ、質問コーナーは休憩時間にまとめてで」
ライブ中に柱の間に梁を渡して、筋違を入れて、屋根板を張るところぐらいまでできれば上々。
30分ほど作業して、キリのいいところで休憩の質問タイムって感じにしよう。










