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第556話 準備ちゃくちゃく

<はいー、ライブは終わりましたよー>


 歌の時間分延長してライブ終了。

 島同士での物資のやり取りの話をしたら、そこでまた質問が増えたんだけど、まだ全然構想段階ってことで、決まったらおいおいということに。

 まずは南の島とのやりとりから始めて、その後はサバナさんだったり、ラムネさんだったりが加わってくれれば嬉しいけど。


「『お疲れ様でした』」


 ミオンは着替えが終わったらすぐに島に来るとのことなので、シチューを温め直しておこう。あ、あと試しにグラコロ作ってみるかな。

 白竜姫様たちはエルさんとエメラルディアさんが見てくれてるし、揚げ物はキッチンでやった方がいいよな。


「ショウ君?」


「こっちこっち」


 ログインしたミオンを呼んで、シチューの温め直しを任せる。

 その隣でグラコロのタネを作ってパン粉をまぶす準備を。


『そういえばー、今日は新しい曲だったみたいですがー、練習してたんでしょうかー?』


「自動演奏があるんで練習って感じじゃないですけど、一度演奏はしてみた感じですね」


 今日、神楽笛で演奏したのは『働き者の妖精さん』っていう、まさにパーンやシャルたちのためにあるような歌。

 途中でパーンたちがペアになって踊ったりして大盛り上がりだった。

 エメラルディアさんが驚くかなと思ったけど、シャルとペアになって踊ってたりしてて、馴染んじゃってるなあと。


「ショウ君、温まりました」


「りょ。こっち手伝ってくれる?」


「はぃ」


 パン粉をまぶすのはミオンに任せて、俺は揚げる方に専念。

 こんがりきつね色に揚がったグラコロが食欲をそそる……


『美味しそうですねー』


 これに自作のトマトソースを添えて完成。

 おっと、サラダの追加も用意しておかないとだ。


 ………

 ……

 …


 ミオンも食べ終わり、片付けも終えてまったりしていると、


『ベルさんたちが見たいそうですがー、いいですかー?』


「あ、はい」


 声が掛かったので、もちろんオッケーする。

 明日のベル部長の方のライブで、島同士の物資のやりとりについて協力することを発表してくれる。

 そして、それにサバナさんも参加するかどうかを、シーズンさん経由で聞いてもらっていた。


『お邪魔するわね』


『兄上、サバナ殿はワールドクエストが終わった後すぐに参加してくれるそうだぞ』


「お、マジか」


 緊急動画で言ったように、今回の騒動のこともあってワールドクエストが終わる頃までは外向きの活動は自粛。その間に今一緒に行動してる人たちと、できるだけのことをしておきたいらしい。


「大丈夫そう?」


『それに関しては心配あるまい。姉上とシーズン殿を含め、10人ほどが残っておるからの』


 本土からの救援に行って、サバナ島に残った人たちが協力してくれてるので、いろいろと詰んでた部分が解決したらしい。

 サバナさんが勝てなくて撤退した大きな鹿も、救援が来た時にレオナ様が倒しちゃったし、古代遺跡を抜けた先の探索もやりやすくなったんだとか。


「他にエリアボスっぽいモンスターとかは? アーマーベアみたいな」


『アーマーベア程度は姉上の敵ではなかろう?』


「そりゃそうか……」


 なんか、俺、もうキャラレベル抜かれてそう。

 シーズンさんが服を作れるし、他に協力してる人たちのお陰で装備も充実してきたらしい。

 それなら物資のやり取りもそんなに急がなくて良さそうだよな。


『それとラムネさんから連絡があって、シトロン王国としても参加したいそうよ』


「「え?」」


 どうやら俺のライブをラムネさんの参謀(?)の人たちが見てくれていたようで、島同士の物資のやり取りの話を聞いて乗り気になってくれたらしい。

 ラムネ島、シトロン王国になってるからプレイヤーは多いんだけど、あんまり攻略というか島の探索は進んでないんだとか。

 みんな、ケット・シーたちを愛でることがメインになってるし、ラムネさんがはちゃめちゃなのもあるだろうし……


「って、ラムネさんも賛成なんです?」


『ええ、面白そうだからって』


「あー、はい」


 まあ、エメラルディアさんに物資を運んでもらうだけだからいいか。

 あ、でも、場所がわからないから、やっぱり事前に転移魔法陣の固有番号を調べてもらわないと。


「あれ? じゃあ、南の島も含めて、結構、早めに実現しないとまずい?」


『いや、そこは慌てずとも良かろう。それこそ、サバナ殿の言う通り、ワールドクエストが終わって落ち着くまではの』


『建国システムは停止中だけど、悪魔が離島に居る可能性は否定できないものね』


 ベル部長の言葉にミオンも頷く。

 実際、ラムネさんの島にも悪魔が侵入したらしい。ケット・シーたちにあっさりバレて、プレイヤーに袋だたきにされたそうだけど……


『そういえば、エメラルディア殿に物資を空輸してもらうとして、どれくらいの量を運べるのだ?』


「え? ……ごめん、あんまり考えてなかった。っていうか、輸送するための装備? 作らないとダメかな?」


 せっかく輸送するのに、木箱一個とかっていうのもだよな。

 ある程度はまとまった量、依頼に出してる量ぐらいは欲しいか?


「ショウ君。ドラゴンさんたちが使っている籠を作れませんか?」


「ああ、あれか!」


 作れるか? いや、実物見せてもらえれば作れるよな。凝った装飾とかいらないし。

 見せてもらえるか聞いてみないとだよな。


「エルさん、ちょっといいですか?」


「ああ、どうした?」


「エメラルディアさんに物資を運んでもらうのに、竜籠を作ろうかと思ってるんですが」


 自作するにあたって完成品を見せて欲しいと言う話をすると、


「問題ないだろう。それに、ショウが作らなくても、竜の都にある予備を使えばいい」


 とのこと。それなら借りちゃうかな。

 やらないといけないこと溜まってるし、アージェンタさんに持ってきて、いや、エメラルディアさんに取りに行ってもらえばいいか。最初の仕事ってことで。


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